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2003 年度 実績報告書

「全体論的」数学教育の理論と実践に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15500593
研究機関高知大学

研究代表者

國本 景亀  高知大学, 教育学部, 教授 (10144792)

研究分担者 山本 信也  熊本大学, 教育学部, 教授 (20145402)
キーワード全体論的数学教育 / 本質的学習場 / 構造指向 / 応用指向 / 国際研究者交流 / ドイツ,イギリス / 相補性 / 操作的原理
研究概要

1.全体論では、「かかわり(関係)」を重視する。だから、形式的目標(例えば、問題解決能力の育成や数学化など)と実質的目標(例えば知識や技能の習得あるいは習熟)を切り離して考えない。それらの目標を同時的に達成しようとし、そのために本質的学習場の開発(例えば、数の鎖、数の石垣、計算三角形など)が重要である。この開発のためには、実践家(教師)との密接な連携が欠かせない。また、構造指向と応用指向を相補的に捉える。だから、全体論的数学教育では、生活単元学習や数学教育の現代化の失敗を乗り越えることができる。
『数の本』の編纂原理として、「学習内容を基本的な数学的アイデア(例えば、数の系列、数や図形のパターン、図形の構成や操作、環境の中の数や図形など)に焦点づける」、「活動的-発見的学習や社会的学習の重視」、「学習具や表現の手段の節約」、「生産的練習」、「自然な個別化」が挙げられる。(國本)
2.『数の本』の編纂の基本的理念の1つである「操作的原理」に焦点を当て、その意味と意義を考察し操作的原理の意味を「与えられた対象に対して、児童・生徒自らが働きかけ、それによって生ずる現象を観察させ、そこにある性質を見いだせることによって、その対象を認識させよ」と捉え、この原理が準経験主義の数学哲学と軌を一にすることを明らかにした。(山本)
最後に、『数の本』の教材をもとに、小学校や中学校で授業を行い、その結果、児童らがその取り組みに夢中になり、「算数・数学が面白くて好きになった」というよい結果を得ている。例えば、家庭で児童自らが教材を発展させた問題を作り、その解決を楽しんでいるという報告を得ている。(國本、山本)

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 國本景亀: "E.Ch.Wittmannの数学教育論(II)"数学教育論文発表会論文集. 第36巻. 13-18 (2003)

  • [文献書誌] Fujita, T., Jones, K.: "The Place Of Experimental Tasks in Geometry Teaching : learning from the textbook designs of the early 20th century"Research in Mathematics Education. vol.5. 47-62 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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