研究概要 |
本研究では,インターネットを用いた学習支援教材の諸機能や着想を念頭に置き,ネットワークやWWWを活用したWeb型教材を開発する。それらを用いた学習指導システムによる学習指導の効果を支援機能別,着想別に明らかにする。そのため本年度(初年度)は,下記を実施した。 1.インターネットを組み込んで開発した最近の国内,国外のWeb型教材を調査し,その学習指導支援の諸能や着想を整理した。具体的には,(1)インターネット教材へのリンク情報を参考に,最近のWeb型教材を調査した。調査は,情報に関する教育を教育の現場で担当している教員や指導主事の協力を得,学校教育で活用できることを念頭に,国内・外から提供されている約100件の教材コンテンツを選定・収集した。 (2)収集した教材コンテンツの題材や内容の着想,構成,教材のコース展開技法・方略の特徴,教育的な特徴,ネットワークを活用した特徴,マルチメディアによる効果等を類別・整理した。 2.教材コンテンツを開発するための基礎データを得るため,シミュレーション型教材を取り上げて教育の現場で実際に試用した。その結果,学習者主体の学習に有効であった諸支援機能や,学習者がいつ"分かった"との意識を持ったかなどが明らかになった。この結果を研究会に報告した。 3.これらの調査・実験の結果を念頭に置いて,新たな着想によるWeb型教材の開発に着手した。具体的には,ネットワークを用いた同期型の練習・演習型ソフトウェアや,マルチメディアの機能を利用したWeb教本である。これらの一部を研究会等に報告した。 4.高等学校において新たに開始された教科「情報」の学習指導を支援するための教材開発を行う準用として,情報の免許を持つ栃木県内の教員を対象に"学習指導上の課題とその改善のための教材"に関する調査を行った。その結果,開発が望まれている教材が明らかとなった。この結果を研究会に報告した。
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