研究概要 |
本研究は,インターネットを用いた学習支援用教材の諸機能や着想を念頭に置き,ネットワークやWWWを活用したWeb型教材を開発する。それらを用いた学習指導システムによる学習指導の効果を支援機能別,着想別に明らかにすることを目的とする。本年度(3年目)は,次の作業を実施した。 研究目的(1)の,インターネットを組み込んで開発した最近の国内,国外のWeb型教材について,その学習指導支援の諸機能や着想を整理する作業を行った。具体的には前年度までに収集したWeb型教材について,題材や内容の着想,及び教材のコース展開技法・方略等を類別・整理し,既に行った調査報告の形式で統合整理した。その成果を,冊子「Webページ教材の調査(第3報)」としてとりまとめた。 研究目的(2)の,整理・統合化した調査結果を念頭に置いて,新たな着想によるWeb型教材を開発する作業を行った。このため,ネットワークを用いた同期型の練習・演習型ソフトウェアや,マルチメディアの機能を利用したWeb教材について開発を行った。その成果を,「資料活用能力の向上を目的とした学習支援教材の改善グループ学習での教え合いを支援するソフトウェア教材の開発と評価」や「ネットワークの仕組みに関する教育用ソフトウェアの開発」に知見をとりまとめ,学会誌及び研究会に一部報告した。 さらに,研究目的(3)として,開発したWeb型教材を含む学習指導システムを作成し,開発した教材を小・中・高等学校などの教育の現場で実際に使用し,評価を行う実証授業に着手した。また,これまで開発してきたWeb教材について,それらを授業で用いた場合と用いない場合について教師や学習者の意識を調査し,「ITを活用した学習指導の実践について」としてとりまとめ,研究会に報告した。
|