研究概要 |
本研究は,インターネットを用いた学習支援用教材の諸機能や着想を念頭に置き,ネットワークやWWWを活用したWeb型教材を開発する。それらを用いた学習指導システムによる学習指導の効果を支援機能別,着想別に明らかにすることを目的とする。本年度(4年目)は,次の研究を実施した。 昨年度に引き続き,研究目的(2)の整理・統合化した調査結果を念頭に置いて,新たな着想によるWeb型教材を開発した。具体的には,ネットワークを用いた同期型の練習・演習型ソフトウェアや,マルチメディアの機能を利用したWeb教材の開発を行った。さらに,研究目的(3)として,(2)で開発したWeb型教材を含む学習指導システムを作成し,開発した教材を小・中・高等学校などの教育の現場で実際に使用した。また,これまで開発してきたWeb教材を,e-ラーニングシステム上に組み込んだ学習指導も試行した。これらの成果を「ネットワークの仕組みに関する教育用ソフトウェアの評価」や「情報メディアを用いた授業改善の試み(第2報)として知見を報告した。 さらに,研究目的(4)としてWeb型教材を用いた授業による学習指導の効果を検証した。検証では,開発したWeb型教材等を含むITを学習指導に用いる群と, ITを用いずに普通授業を行う群を設定し,授業を実施した。両群の事後テストの結果を検定により比較し,学習の効果を定量的に明らかにした。また, ITを用いて指導した場合の学習者の関心・意欲・態度等の4観点にっいて教師を対象とした意識調査を行い,定性的な評価結果を得た。本研究では,インターネット学習支援用Web型教材を開発し,それら用いた授業の効果を検証授業に基づいて実証的に明らかにすることができた。
|