研究課題/領域番号 |
15500611
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
加納 満 長岡技術科学大学, 留学生センター, 助教授 (80251859)
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研究分担者 |
タンスリヤボン スリヨン 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (00322107)
原 信一郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20242464)
松田 真希子 長岡技術科学大学, 留学生センター, 講師 (10361932)
森下 淳也 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (20182230)
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キーワード | 日本語教育 / XML / ボトムアップ処理 / トップダウン処理 / 読解 |
研究概要 |
学習者に対する読解支援をどのようにすれば可能になるのかについて、過去の第二言語習得研究における知見をまとめると以下のようになる。 a.学習者の能力レベルに応じてボトムアップ処理とトップダウン処理の両面から学習支援を行わなければならない。 b.読解における状況モデル構築に必要な文章中の既知語率が96%以上であるという研究に基づくと、学習者の語彙レベルに応じたものでなければならない。 c.自律的な学習と学習効率を高めるためには学習者が自分自身の学習過程が把握できるようなシステムが必要である。 JSP(Japanese for Specific Purposes)の分野では、コンピューターによる支援システムの構築が盛んに行われているが、学習者のボトムアップ処理に焦点を当てたものが多く、トップダウン処理を支援するものが乏しい。この両者の処理を支援するシステムが必要である。 本研究では、ボトムアップ・トップダウン処理の促進システムを構築するために、ボトムアップ処理の面に関しては言語処理(文字、語彙、文法)を支援するものを、トップダウン処理の面に関しては文章構造の処理を支援するものを作った。 前者に関しては、これまで形態素解析ツール茶筌やJUMAN、KNPを用いた読解支援システム(リーディングチュウ太、あすなろ)があるが、係り受け解析ツールCabochaを用いたものはこれまでなかった。このCabochaが出力する情報と辞書を照合させて視覚化するプログラム(CGI)を試作した。これにより、日本語の文構造の基本である主題・題述関係表示、訳語・読み・品詞表示が視覚的に可能になった。 後者に関しては、XMLを用いて元の文章を目的に応じて自由自在に加工処理ができるようにプログラム作りを行った。これにより既有知識とテキスト情報を統合した読みを助ける仕掛けを施すことが可能となった。
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