研究課題/領域番号 |
15500611
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
加納 満 長岡技術科学大学, 留学生センター, 助教授 (80251859)
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研究分担者 |
松田 真希子 長岡技術科学大学, 留学生センター, 講師 (10361932)
原 信一郎 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20242464)
タンスリヤボン スリヨン 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (00322107)
森下 淳也 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (20182230)
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キーワード | 読解支援 / 補填 / マルチメディア化 / XML / 文構造表示 / 位取りスレッド表示 |
研究概要 |
学習者の読みをマルチメディア化により支援するシステム(1)とボトムアップ的に支援するツール(2)を開発した。 (1)読解支援システム 日本語非母語話者のための教科学習では、日本語能力や知識を補うために読解、学習支援が行われる。しかし、教科書は日本語の文章だけではなく、画像により情報を提示することが多い。また、テキストと画像が相補関係にあり、文章に省略が多く、一文の構造が複雑だという特徴がある。そこで、教科書に不足している情報を補填するという方向で、教科書のマルチメディア化を検討し、読解を支援することを検討した。 今年度は、教科学習支援の一環として利用する教材を想定し、教科書以外から画像やテキストを取り込み、また、内部のデータに基づいてテキスト内の語彙の重要性を数値等で示し、教材準備の際の参考資料を備えることで元の教科書の補填を試みた。補填材料は、単語の読み方、イメージを膨らませるための画像や音声など、本来のテキストにはないものである。これにより、学習者の能力に合わせて教材を可変させられる教科学習のための読解支援システム開発を目指した。 (2)文構造表示ツール 日本語の文構造の把握を視覚的に容易に実現する、Ajaxを用いたWebアプリケーションツールを作成した。この文構造表示ツールは、従来のツール(多言語対応日本語読解学習支援システム「あすなろ」)と比較して、(1)簡便な表示(位取りスレッド表示)、コンパクトな出力表示、(2)タイムラグのない操作性の実現、(3)出力結果を容易に修正でき(係り受け関係、語順、文節区切り)、保存ができる、という利点がある。このツールにより教師が学習者に文構造を提示、解説することが容易にできるようになった。また、学習者自身も自由に文構造を操作し変更できるという点で高いインタラクティブ性が実現できた。
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