1.教材作成:平成15年度には、3枚のCD教材を録音したが、前年度に作成できなかった残りのCDを平成16年度に作成した。CDの作成においては、学習者のレベルに応じて、録音速度を変える、ポーズの数を多くするなどの検討を行った。 2.補助教材作成:作成したCD教材を効率的に使用するためには、学習者があらかじめ漢字語彙の基礎知識を頭に入れておく必要があり、そのためのワークシートの作成を行い、基本漢字(251字)中級漢字(358字)に関しては終了したが、基本漢字(249字)分はなお作業を必要としている。 3.視覚教材作成:また上記の音声教材の支える教材として、パワーポイントによる学習漢字語彙の読みの提示画面の作成を行った。この画面には、初級の漢字語彙には類義語、似た字形の語などを提示し、学習者の記憶を助ける工夫を行った。また中級漢字に関しては、字毎に語彙を学習する画面を使って類義語や特殊な読み方をする語などが学びやすいように工夫をこらした。 4.教材使用の応用:予定した教材作成のすべてはできなかったが、70%は終了した。加えて予定していなかった海外での音声教材を使った漢字語彙教育の可能性について、協力者を得ることで模索を始めることができた。これは、非漢字圏学習者(米国のイェール大学、コロンビア大学の学生)の漢字語彙学習にCDを使うことで、音から字形への連想を促そうというものである。 5.研究成果のとりまとめ:平成15年度と16年度に作成した教材と報告を報告書としてとりまとめ、総括を行った。
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