研究概要 |
本研究は,キッチンがものづくりの場,コミュニケーションの場であることに注目し,キッチンでの学びを支援するシステムおよびその教育的利用について研究を行っている.キッチンを学びの場と位置づけ,そこでの活動を情報技術によって拡張し,外部の世界とつなげるという視点は独創的である.また近年,情報技術の進展により,コンピュータが人々の生活をあらゆる場面で支援していくという,ユビキタスコンピューティングの考え方が注目を集めている.本研究は,このような研究の流れにも沿うものである. 今年度は,以下の研究を行い,国内外の学会発表を行った. 1.キッチンの場の特性分析[5月〜9月](全員) キッチンで実際に行われている活動を分析し,そこで必要となる要件について議論を行った.これらの議論をもとに,コンピュータにより支援されたキッチンの未来像について,ブレインストーミングを行い,研究の方向性を明確にしていった. 2.システムの設計・実装[10月〜2月](椎尾,美馬,小野) キッチンにおけるコンピュータ利用の実験をするために,各種アプリケーションの試作と評価を行うハードウェアプラットフォームを設計・実装した.本プラットフォームは,市販されているシステムキッチンに,コンピュータ機能を組み込んだ,コンピュータ強化キッチンカウンターである.このプラットフォームを,玉川大にまず実装し,次に未来大に実装した.両大学に同一プラットフォームを実装したことにより,今後,コンピュータネットワークを用いた遠隔コミュニケーションや遠隔教育が可能になると考える. 3.評価実験の準備[3月](椎尾,美馬,小野) 上記2のプラットフォームを用いて行う評価実験のデザインを行った.この実験は,平成16年度に実施する予定である. 4.国内発表1件,国際会議発表(予定)1件,雑誌掲載(WWW上のMYCOM PC WEB)1件
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