研究概要 |
本研究は,e-ラーニング基礎理論としての教授システム論の内容整理と教材化を目的として実施している。研究初年度においては、当初の予定通り、大学院レベルの集中講義「情報特論1:e-ラーニング基礎論」を夏休み中に試行した。講義の試行は,申請者が客員教授を務めていた東北大学を議長局として,メディア開発研究センター主催の特別講義として,2003年9月15-22日に、SCS経由で全国の国立大学等で視聴可能な形で行った。受講者は126名、会場は13であった(内訳:電通大68人・関西大14人・東北大12人・岩手大7人・名古屋大6人・京都大5人・鳥取大3人・九州大3人・信州大2人・熊本大2人・琉球大2人・秋田大1人・大分大1人)。この講義は,e-ラーニングコンソーシアムの協力を得て録画され,e-ラーニング教材化された。講義の聴講生を広く募集できたことで,企業内教育担当者ならびに社会人大学院生を含む幅広い実践者及び研究者からの参画を得て内容を吟味することができた。 集中講義「情報特論1」は,e-ラーニング教材の発注者として複数の提案を受けた時に,教材としての有効性や実施可能性等の観点からベストソリューションが選択できる程度に,教授システム論上の基盤知識・技能を習得させることを目的としたものであった。その開講に向けて,本度の前半は,国内外のe-ラーニングの先進事例ならびに教授システム論の動向とe-ラーニングへの応用可能性を調査した。集中講義「情報特論1」の実施を受けて,平成15年度後半は,次年度の改訂版開講に向けての改良作業を行い、パッケージ版eラーニング教材「詳説インストラクショナルデザイン:eラーニングファンダメンタル」としてまとめた。同時に,次年度に開講する「情報特論2及び3」のための基礎調査と企画設計を進めた。
|