研究課題/領域番号 |
15500638
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
澤本 和子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (50226081)
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研究分担者 |
生田 孝至 新潟大学, 教育人間科学部, 教授・学部長 (20018823)
井上 信子 日本女子大学, 人間社会学部, 助教授 (40193601)
吉崎 静夫 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (20116130)
國枝 タカ子 茨城大学, 教育学部, 講師 (70007805)
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キーワード | 授業研究 / 授業リフレクション研究 / アクションリサーチ / 教師の成長・発達 / 教師の思考過程 |
研究概要 |
本研究は次の方針で、2003年度に開始した。 まず行政主導の研修ではなく、たとえ形式上は行政主催の研究会であっても、研修する教師が主体となるボトムアップ型現職教育を企図した。教師の自己成長を主眼とし、それを支えるネットワーク形成を重視する視点は、すでに澤本(2002)などに述べた。本研究は内外の教師主体の自立的研修ネットワークの相互交流を進め、そのシステムの改善により信頼性妥当性の高い研究成果あげると共に、困難な時代を生き抜く人間性豊かな教師のための国際的ネットワーク構築を意図するものである。 今年度は、まず東京・千葉・神奈川・山梨・佐賀などの共同研究者との国内での研究を推進した。ここでは2つの手法をとった。1は学校主体の校内研究への協力による方法であり、2は個人的な研究集団による研究の推進である。その成果の一部は2003年11月の日本教育工学会大会課題研究などで発表した。そこでは真面目で熱心な中堅・ベテラン教師が、「確かな学力」にこだわることで、学習者の学習意欲や主体性を発揮する授業展開に迷いを生じている問題を提起した。 2004年2、3月に、カナダ、オンタリオ州グランドエリー地区教育委員会教育長のジャクリーン・ディローング博士を招聘し、日本教師学学会・国語教育実践理論研究会などと協力して、当地のアクションリサーチの成果とその手法について、講演会・ワークショップを開催した。全国や首都圏の研究者、教師、行政関係者、出版関係者などが参加し、好評であった。 同年3月下旬に澤本他現職教員等合計4名が、グランドエリー地区を訪問し、アクションリサーチに取組む学校の参観や研究会への参加と発表、教育委員会でのプレゼンテーションなどを実施した。 初年度は非常に充実した成果を産むことが出来たので、これを生かして2年目の研究完成を目指したい。
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