研究課題/領域番号 |
15500639
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
三尾 忠男 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20219596)
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研究分担者 |
波多野 和彦 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (50198751)
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キーワード | 高等教育 / 授業開発 / 授業改善 / 授業評価 / ティーチング・ポートフォリオ / FD |
研究概要 |
授業内容について他者評価に備える資料(ティーチング・ポートフォリオTP)作成を通じて、初期の開発段階から試行・評価・改善の各段階で授業の専門領域と同じくする他機関の教員とその情報を共有し、各々の授業改善を目指す過程で行う協調作業で分析し、その方法を開発することを目的とした。 (1)代表者・分担者が担当する授業のティーチング・ポートフォリオ蓄積 教材開発と毎回の授業評価調査結果、事前事後の自己評価をTPとして記録した。新規の科目については、相互に授業内容と学生状況について意見交換するログつけ、意見交換の内容を分類した。TPの作成作業自身がデジタル化による簡便作業にしても、微細な改善に費やす労力は逆に増え、総合的に負担となる印象もあり、毎年という実施には課題があることがわかった。 (2)授業の教材開発、学生評価方法の開発を協調して行い、その作業過程を分析した。 代表者と分担者が担当している授業科目について教材開発の過程、その活用方法、学生評価の方法について、相互評価を行う過程を分析した。授業方法の他、学生への課題とその評価方法について授業者間での相違点や意見交換の結果、実際の授業場面を相互参観することで意図などの相互理解につながり、授業改善に効果のあることがいえよう。 レポート課題の相互評価活動の指導言が授業者で異なり、成績への反映方法も異なったが、学生による授業評価においてはこの活動に対する評価は高い。これを授業の主目標との関係付けに研究課題を残すものとなった。 学生にパフォーマンステストを課すことは、その試行のみで終えた。それは、毎回の教材準備と授業評価調査の検討作業量が数年経年しても減ることがなく、授業者としてそのゆとりが無かったことによる。選択肢回答形式での復習システムを試作し、同一課題で実施した。授業者間の内容の重み付けの相違点を明らかにする手段として有効であるといえよう。
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