研究課題/領域番号 |
15500644
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研究機関 | 大阪学院大学 |
研究代表者 |
笠原 正雄 大阪学院大学, 情報学部, 教授 (30029045)
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研究分担者 |
秋富 克哉 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (80263169)
小松 尚久 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30195846)
板倉 安正 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20027824)
板井 孝一郎 宮崎大学, 医学部, 講師 (70347053)
稲葉 宏幸 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40243117)
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キーワード | 情報倫理 / 情報倫理教育カリキュラム / コミュニケーション空間 / 個人認証技術 / 情報メディア / 初等中等教育 / 著作権 / 医療情報倫理 |
研究概要 |
本研究では、現在、情報倫理の問題として学会等で取り上げられている種々の問題を整理し、大学など高等教育機関における情報倫理教育カリキュラムのあり方を検討することを目的としている。 この目的を達成するため、研究代表者および研究分担者ごとに担当する大テーマを割り振り、各テーマ毎に事例の収集、既存研究の調査等を行なった。研究代表者は、情報技術の進歩により、コミュニケーション空間が乳幼児、少年、青年、壮年、老年のそれぞれの世代について、いかに異なった形で影響を受けるかについて調査研究した。研究分担者(板倉)は初等中等教育における情報倫理教育の現場の意見等も取り入れつつ、次世代の情報倫理に関する教育方法がどうあるべきか検討した。研究分担者(小松)は、ユビキタス情報社会における認証技術の適用に関する課題を整理し、それらの技術、運用面での対策と議論すべき事項を情報倫理教育にどのように盛り込んでいくかを探求した。研究分担者(秋富)は、情報化社会における人とメディアの関わりについて、メディアの歴史という立場から調査研究をすすめた。それらの調査を通じて、サイバー社会におけるヒトが技術とどのように関わっていくべきか、また、技術を開発する立場にある技術者の倫理はどうあるべきか、その教育方法とともに探求した。研究分担者(稲葉)は、情報化社会において必須の知識であると考えられる著作権に関する系統的な教育方法に関する検討を行った。研究分担者(板井)は、すでに稼動している地域医療情報ネットワークとの研究協力のもとに、医療機関及び患者(患者家族)を対象に実施されたネットワーク利用に関するアンケートのうち、情報倫理的な内容を含む項目(とくにプライバシー感覚に関わる項)の分析・考察を踏まえ、医療機関職員に対する情報倫理教育および患者(患者家族)に対するサポート体制を含めた情報倫理教育プログラムの内容を展望した。また、これらの研究成果を公表するために、画像電子学会誌において、「サイバー社会と人間-情報倫理の課題と教育-」というタイトルで連載記事を企画し、現在進行中である。さらに、平成15年10月と平成16年1月には、IEEE SSIT(Society on Social Implementations of Technology)主催の講演会において、講演発表を行い、研究成果を公表するとともに参加者と活発な議論を行っている。
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