研究概要 |
環境学習システムの開発と評価を行った.学習者にとって身近な,地元の宍道湖の水と生物に関する環境学習システムの開発を行った.学習効果を上げるため,3Dグラフィックスを用いた水中のシミュレーションと,XMLで作成した環境学習データベースの検索機能で構成した,3DグラフィックスはJava3D言語によって実装した.宍道湖の環境と生物に関する図鑑をXMLデータベースで構成した,そして,ユーザのレベルに合わせて図鑑データの内容を選択し提供するユーザインタフェースを実現した。 学生20名によって試用評価を行った.その結果,大部分のユーザが興味を持って使え,環境学習に役立つと評価した. 次に,歴史学習システムの開発の開発と評価を行った.従来のインターネットで提供されている歴史情報は,観光客にはあまり興味を引かないものであり,また外国人には日本語の情報でほとんど理解ができない.そこで,松江城の堀を船で遊覧する「堀川遊覧」を介して,周辺の松江城とヘルン旧居を3Dかつマルチリンガルでインターネットから提供できるシステムの開発を行なった.3D表現はJava3Dのプログラミング技術で開発し,Java3Dのシーングラフによって3D空間を構成した.シーングラフは物体側のツリーで仮想空間の物体を表現し,遊覧船と遊覧バスを動かしている.ユーザはGPS付き携帯電話でサーバと交信し,その場所の史跡情報が得られる.サーバは地図情報と史跡情報データベースを持ち,また携帯電話からの写真を受信し記録アルバムを作ることができる. 学生11名によって3D機能の試用評価を行い,3Dとマルチルイガルの効果があると評価した.また,一般ユーザ18人によって携帯電話機能の試用評価を行い,90%のユーザがこの機能を役立つと評価した.
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