研究課題
基盤研究(C)
1.シリア出土資料のうちテル・マストゥーマ資料を中心にパソコンによるトレース作業を行い、さらに図面と関連する写真を入力し、図像の一体化をはかった。本研究の成果報告書ではデータベース化作業の一部を編集ソフトにまとめ掲載した。図面のトレース及びデータベース化は今後も継続して行っていく予定である。2.本研究期間中には研究協力者の和田久彦によりテル・マストゥーマのコンピュータトレースした出土資料を使用して纏められた。その成果の一部は「The Pottery and the Remains of Stratum 0 (Achamenid Parsian period) at Tell Mastuma in Northwest Syria」として古代オリエント博物館紀要23号で公表された。最上層のアケメネス朝時代のテル・マストゥーマは、地理的位置、集落規模、馬の埋葬、出土遺物などから宿駅の一つとしてとらえることが出来た。さらにシリアではこの時代の報告が少なく、テル・マストゥーマの資料公表が予想以上に重要であることが判った。3.テル・マストゥーマの出土資料が保管されているイドリブ博物館での資料整理は、未登録資料の仕分け整理、写真撮影を行うとともに、一部を点字ケースに納め、イドリブ地区の文化財として一般公開し地元への還元を行った。4.西アジア及び周辺地域の発掘報告書、文化財関係の図書を購入及び複写を行った。5.最終年度に提出する本研究の「研究成果報告書」を作成し、データベース化作業の一部を纏めて掲載した。さらに本研究で得られた成果は「古代オリエント博物館紀要」などで逐次公表していく予定である。
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