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2004 年度 実績報告書

リモートセンシングデータによる天竜川上・下流域における自然環境の変化解析

研究課題

研究課題/領域番号 15500681
研究機関信州大学

研究代表者

柳町 晴美 (北島 晴美)  信州大学, 山地水環境教育研究センター, 教授 (60174554)

研究分担者 岩崎 一孝  静岡大学, 情報学部, 教授 (90176537)
キーワード諏訪湖 / 水質分布 / リモートセンシング / クロロフィルa / 懸濁物質 / 透明度 / 水温
研究概要

2004年夏季に諏訪湖の水質観測を4回実施し,2002年,2003年夏季に行なった水質観測の結果との比較検討を行った。得られた結果は,衛星リモートセンシングデータ解析のための基礎データとして利用する。
諏訪湖の60測点における4水質要素(SS,Chl-a,Trans.,W.T.)を2004年夏季4日分それぞれについて主成分分析し,7月13日と7月29日には主要な水質分布パターン(SS,Chl-a,W.T.が大きい所ではTrans.が小さい。SS,Chl-a,W.T.が小さい所ではTrans.が大きい。)が第1成分として抽出された。これは,2003年の3観測日で抽出されたものと同様の特徴である。2002年から2004年に実施した8観測日のうち5日で認められるパターンであるので,近年,諏訪湖において夏季に卓越するパターンである可能性がある。
主成分得点からみて,湖内において特徴的な分布を示す地域は5観測日毎に異なっており,同一地域で常に同じ水質分布状況が見られるわけではない。
2004年10月1日には,2002年以降の8観測日中,最も広範囲にアオコが発生した。この時,SS,Chl-aが非常に大きな値を示した測点があった。これらの測点における特徴が第1成分として抽出された。Trans.は,湖内全域で低下していた。
SSとChl-aは,8観測日全てで,有意な正相関であり,8観測日全ての第1成分において連動したパターンとして抽出される。諏訪湖では,SSは主にChl-aに起因すると考えられる。
観測日毎の第1成分におけるW.T.と他の水質要素との関係は,主成分負荷量によれば,他の要素と同期する観測日(6日)と無相関である観測日(2日)がある。同期する観測日のうち,5日はSS,Chl-aと正相関(同符号),Trans.とは負相関(逆の符号)であり,2002年9月2日のみSS,Chl-aと負相関(逆符号),Trans.とは正相関(同符号)である。W.T.の変動は,他の水質要素よりも複雑であり,観測事例を増やしての検討が必要である。
天竜川下流部の猪鼻湖においては,引き続き水質データの収集を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 2004年夏季における諏訪湖の水質分布2005

    • 著者名/発表者名
      柳町晴美, 花里孝幸, 宮原裕一
    • 雑誌名

      信州大学 環境科学年報 第27巻(印刷中)

  • [雑誌論文] Estimation of water quality using satellite remote sensing data in Lake Suwa, Lake Hamana and Lake Inohana, JAPAN.2004

    • 著者名/発表者名
      Yanagimachi, H., Iwasaki, K., Hanazato.T., Takagi, N.
    • 雑誌名

      IGU-UK 2004 Glasgow, Abstracts (CD-ROM)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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