研究概要 |
今年度までに収集したリモートセンシングデータの解析を継続して実施した。これと並行して,2005年夏季に諏訪湖の水質観測を2回実施し,2002年〜2004年夏季に行なった水質観測の結果との比較検討を行った。得られた結果は,衛星リモートセンシングデータ解析のための基礎データとして利用する。 2005年8月17日,10月6日の,諏訪湖60測点における表層4水質要素(SS, Ch1-a, Trans., W.T.Om)を観測日毎に主成分分析し,それぞれ主要な水質分布パターンが抽出された。 8月17日には「SS, Ch1-aが大きい所では,Trans.が小さく,W.T.Om at 10:30はやや大きい。」「SS, Ch1-aが小さい所では,Trans.が大きく,W.T.Om at 10:30はやや小さい。」というパターンが:第1成分として抽出された。これは,2002年〜2004年の夏季8観測日のうち5日間で抽出されたものとほぼ同様のパターンである。 10月6日には「SS, Ch1-aが大きい所では,Trans.が小さく,W.T.Om at 10:30はやや小さい。」「SS, Ch1-aが小さい所では,Trans.が大きく,W.T.Om at 10:30はやや大きい。」というパタLンが第1成分として抽出された。これは,2002年9月2日のパターンとほぼ同じである。 8月17日の水温の垂直分布は,広い地域で水深4mまでほぼ一定,水深5m以深で急激に低下し,夏季の温度成層を示した。DOの垂直分布は,水温と同様に水深4mまで変化が小さく水深5mで急激に0mg/lに近づく地域,または,水深4mで0mg/lに近い値となる地域が観測された。 10月6日の水温の垂直分布では変化が小さく,夏季の温度成層が解消されほぼ一定の水温であった。DOの垂直分布も水温と同様に,ほとんどの地域で水深にかかわらずほぼ一定の値を示した。 天竜川下流部においては,引き続き水質データの収集を行った。
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