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2003 年度 実績報告書

火山噴出物をもちいた小起伏面の発達史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15500689
研究機関東京都立大学

研究代表者

鈴木 毅彦  東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (60240941)

キーワード小起伏面 / 隆起準平原 / 火山噴出物 / 阿武隈山地 / 関東山地 / 火山灰編年学 / 白河火砕流 / 黒富士火山
研究概要

本研究の目的は,溶結凝灰岩や溶岩などの火山噴出物を用い,日本列島に発達する数地域の小起伏面についてその形成年代を明らかにし,山地の形成年代や形成直前の古地理を復元することにある.これは,日本列島に展開する地形の中で低地・段丘・丘陵など平野を構成する地形は,その形成過程がよくわかっているのに対し,山地は侵食域であることを反映して,その形成年代を明らかにする材料が乏しく,平野に比べて編年学的研究が遅れていることを反映している.山地の形成年代や形成時の古地理を明らかにするには,山頂付近に広がる小起伏面や,山地を覆う第三紀〜第四紀前半の火山噴出物基底の年代と,それぞれの形成背景の解明が役立つ.これを踏まえて,阿武隈山地,関東山地を本年度の研究対象地域とした.
阿武隈山地西部は模式的に小起伏面群の発達がよい.これらの細分は,小池(1968)により既になされているが,あらためて地形図,空中写真,数値情報を用いてその再検討を行った.また,小起伏面を覆う白河火砕流堆積物とされる火砕流堆積物の分布と分析試料を収集し,その記載岩石学的特性を明らかにした.
関東山地については山地南部に広がる黒富士火山の最新活動期の年代を知るため,複数の火砕流堆積物を試料採取してその記載岩石学的特性を明らかにした.その結果,関東平野西部に分布する中期更新世テフラ群の一部が黒富士火山起源である可能性を指摘でき,黒富士火山の活動年代が従来考えられていたよりも若くなる可能性がでてきた.これより小起伏面の発達はあまりよくないものの,関東山地南部における山地の形成年代の手がかりを得ることができた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鈴木毅彦: "テフラ研究からみた中部山岳地域周辺における中・後期更新世編年の諸問題"第四紀研究. 42・3. 157-163 (2003)

  • [文献書誌] 鈴木毅彦, 藤原 治, 檀原 徹: "東北南部,会津地域周辺における中期更新世テフラの層序と編年"地学雑誌. 113・1. 38-61 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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