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2004 年度 実績報告書

河川および海洋中の低分子カルボニル化合物の高感度検出とその光化学的生成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15510002
研究機関広島大学

研究代表者

竹田 一彦  広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 助教授 (00236465)

キーワードカルボニル化合物 / 光化学過程 / 天然水 / オンライン濃縮HPLC / ミネラルウォーター
研究概要

研究の目的は河川水と海水中の低分子カルボニル化合物の定量と動態の解明とその光化学的生成機構の解明である。昨年度までのHPLCシステムでは河川水中や海水中のホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなどの定量や光化学的生成速度を測定するには十分な感度が得られていなかったこことから、本年度はまずDNPHによる誘導体化とオンライン濃縮カラムを用いたグラジエントHPLCシステムを開発し、定量システムの高感度化を行った。試料注入部のサンプリングループに変え、C18のミニカラムを濃縮カラムとして装着し、試料注入量を従来の20μLから100〜5000μLに増加させた。その結果、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドのピーク面積は試料注入量(100〜5000μL)に比例し増加した。一方、試料中入量の増加とともに未反応DNPHのピークが大きくなり、その一部がホルムアルデヒドのピークと干渉しホルムアルデヒドの定量の妨げとなった。そこで試料注入後に15%アセトニトリル水溶液で濃縮カラムを洗浄することで未反応DNPHのピークを除去しホルムアルデヒドのピークと分離することに成功した。このシステムを用いることによってホルムアルデヒドやアセトアルデヒドにおいて検出限界約0.1nM程度を達成することができた。
この高感度化したオンライン濃縮HPLCシステムを用いて井戸水や水道水、市販のミネラルウォーター中のホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アセトン、グリオキサールの5種のカルボニル化合物を定量し、検出限界から5μMのカルボニル化合物を定量することができた。
次年度はクリーン技術による試料採取システムを確立し河川水、海水中での、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドのなどの低分子カルボニル化合物濃度の測定と光化学的生成過程・分解過程を明らかにしていく予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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