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2004 年度 実績報告書

天然物由来バイオポリマーの環境保全材料への展開

研究課題

研究課題/領域番号 15510080
研究機関鈴鹿工業高等専門学校

研究代表者

下古谷 博司  鈴鹿工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (90249805)

キーワード植物由来凝集剤 / 天然物 / バイオポリマー / オカラ / 多糖
研究概要

天然物であるタイサンボクやシャクヤクなど28種類の植物乾燥粉末と大豆由来のオカラを試料としてカオリン懸濁液に対する凝集活性の有無を調べたところ春ウコン根,青シソ種,オオバキボウシ,タイサンボク,オカラの5種類の試料に強い凝集活性が検出された.これらの中でもオカラを凝集剤として用いた場合に最も強い凝集活性が観察されたので,このオカラに注目しその凝集能の基本的性質について調べたところ耐熱性に優れ酸性領域で強い凝集活性を示すことが明らかとなった.そこで,このオカラに含まれる凝集活性成分がどのようなものであるのかを突き止めるために凝集活性成分の分離精製を行った.オカラを蒸留水に懸濁後,濾紙とメンブレンフィルターで順次濾過した結果,濾液側に凝集活性が検出された.次いでcellulofine GCL 2000-mゲル濾過クロマトグラフィーにより分離したところ2つの画分が得られ両者に凝集活性が観察された.この段階でオカラに含まれる凝集活性成分は少なくとも2種類存在することが明らかとなった.また,溶出位置から推察すると一つは排除限界域に溶出されていたことからその分子量が70万以上であることが示唆された.この高分子量画分をさらにDEAE陰イオンクロマトグラフィーで分離精製したところ1M : NaCl溶出画分に凝集活性が観察された.得られた最終精製標品について凝集活性のpH依存性を調べたところpH3を中心に酸性域で凝集能が観察された.また,最終精製標品は硫酸・フェノール法に陽性であったことから多糖であることがわかった。以上をまとめるとオカラに含まれる凝集活性成分は少なくとの2種類以上存在し一つは分子量70万以上の水に可溶性の多糖(バイオポリマー)であることが明らかとなり,生分解性を有すると考えられることから環境に優しい凝集剤としての可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] オカラによるカオリン懸濁液の凝集沈殿2005

    • 著者名/発表者名
      下古谷博司
    • 雑誌名

      技術・教育研究論文誌(電気化学会技術・教育研究懇談会) 12巻・1号

      ページ: 5-8

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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