研究課題
基盤研究(C)
Si(111)-7x7表面はDASモデルと呼ばれているSi原子の配列により構造と電子状態が最もよく記述できる。この表面のUnit Cellは積層欠陥を持つfaulted half unit cellと積層欠陥のないunfaulted half unit cellからなる。各half unit cellにはDangling Bondを持つ6個のSi原子はSi-Adatomと3個のSi-Rest Atomであるが、Si-AdatomのDangling Bondには殆ど電子のないのに対しSi-Rest Atom上のDanglign Bondまは電子が詰まっている。この表面での吸着や反応はDangling Bondとの相互作用によっておきると考えられる。このような視点から、個々の原子について反応や吸着への関与を調べた。吸着Sn原子は単独ではhalf unit cell内を動き回るだけであるが隣のhalf unit cellにSn原子が来ると移動しCenter Si-adatom上でSn_2クラスターを形成し安定化する。Znの場合はhalf unit cell内でZn_3として安定化する。さらに分子との吸着や反応について個々のサイトの電子状態および構造にどのように支配されるかをアトムレベルで明らかにした。その結果、従来の回折あるいは電子分光による平均的な現象記述から一歩踏み込んだ本質的な理解が可能になった。さらにSi(111)表面のSi原子を選択的に反応させることで表面に原子レベルでのパターンの書き込みや加工が可能になると考え、Si(111)-7x7表面にCH_3OHを吸着させた。電子密度の低いSi-Adatomと電子密度の高いSi-restatom間でSi-OCH_3とSi-Hに解離し吸着することをトンネルスペクトルで明らかにした。飽和吸着表面では各half-unitcellに3個の未反応Si原子を正確に残すことが可能になった。サイト選択で表面を化学的にパターン化できることを始めて実証した。
すべて 2005 2004 2003
すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 6件)
J.Chemical Physics 122
ページ: 054706-1-7
J.Chem.Phys. 122
ページ: 054706-1-8
Catalysis Letters 92
ページ: 115-121
J.Chemical Physics 120
ページ: 4486-4491
Catalysis Today 90
ページ: 255-261
J.Chem.Phys. 120
ページ: 115
Catal.Letters 92
触媒 46
ページ: 408-410
表面科学 24
ページ: 700-714
J.Molecular Catalysis, A 199
ページ: 19-26
J.Molec.Catal.A : Chem. 199