研究概要 |
本研究の目的は,高性能を実現するために,これまでの研究成果等に基づき得られた,データマイニングモデルを新しく統合し,CRMビジネスモデルのプロトタイプを構築することである.研究代表者(香田)は,この研究目的を達成するのに必要なモデルの最適性を保証するために,確率感度解析理論の応用による新しい最適化手法の数学的導出を実施し,不連続性を有する目的関数に対して,局所的なノイズ情報を用いて最適解を探索できる確率的探索アルゴリズムを提案した.研究成果は"stochastic sensitivity analysis for computing Greeks"(共著)として国際学術会議SAMO2004に受理され2004年3月11日に発表予定である.本研究に関連して民間企業から提供を受けた携帯ウェブサイトの通信販売のログデータに対しては,研究代表者が指導中の大学院生等と共同で携帯通販の解析モデル構築のための事例研究を実施して,研究成果を学術論文「携帯端末を用いたオンラインショッピングの特性」(共著)として,日本ダイレクトマーケティング学会論文誌Direct Marketing Reviewに受理され2004年3月に掲載予定である.また,同じく研究代表者が指導中のフランス政府派遣のポストドク・大学院生と共同で学術論文"A robust boosting method using zero-one loss function : SNRBoost"(共著)(京都大学数理解析研究所講究録1351,pp.106-121,2004年1月),および"Mining association rules using lattice theory"(共著)(京都大学数理解析研究所講究録1351,pp.122-133,2004年1月)が掲載された. 研究分担者の吉田武稔教授(北陸先端科学技術大学院大学)及び鈴木秀男助教授とは,CRMビジネスモデルのプロトタイピングについての知識科学的アプローチと要素技術開発について共同研究を実施した.
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