研究課題
基盤研究(C)
社会システムや生産システムなどさまざまなプロセスにおける活動の非効率性を見出すための評価手法ならびに最適化手法について研究を行った。1.多様なデータやさまざまな状況における効率性評価のためのDEA法の開発(1)DEA効率性尺度において、非効率性の分解ならびに評価乗数に関する特性を明らかにした(2)周りの状況に応じた評価を行うことのできる状況対応型DEA法に対して、スラック基準型の効率性評価指標を導入することで、より適切な評価と改善目標を与えることができることを示した。また、この手法の適用の場面を開拓するに当たって、多様な評価尺度に対する多様な評価基準を偏りなく取り入れた効率性分析に有効であることを示すことができた。(3)サプライチエインの効率性を評価するためのDEAモデルの開発を行った。(4)多目的スケジューリング法におけるパレート性の評価にDEA法を適用した。2.回帰分析や分散分析における非効率性の同定モデルの開発(1)特性の悪化要因である非効率性の概念を統計解析に導入し、非効率性を定量的に同定することを目的としたモデル開発を行った。(2)非効率性を考慮した回帰分析では、多入力システムへ適用するために単回帰モデルから重回帰モデルへの拡張を行い、効率的なアルゴリズムの開発を行った。(3)他の統計的品質管理手法への水平展開として、確率的フロンティア法を適用して要因配置実験における非効率性の同定モデルを開発した。これにより誤差要因しか取り上げていないモデルでは見出せなかった主効果を検出することも可能となる。DEA法の応用では、時系列データにより技術進歩とパフォーマンス進歩の関係を捉えるフロンティアシフトの定量的指標、競合環境下における競争力を測る指標、直交配列表を用いた実験計画法による変数選択法などの考察を行った。今後、実証データを用いてそれらの有効性などを検証し、研究成果としてのとりまとめを行う予定である。
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すべて 雑誌論文 (20件)
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