研究概要 |
平成15年度の研究で得られた成果の概要は以下の通りである。 1)通信用電源の制御と監視機能をもち,また,大脳の視覚系構造の画像処理機能を併せ持つICチップ設計のための最適な回路構成について検討した。 2)電源の制御と監視機能を受け持つ部分のICの構成,回路パラメータ設定の指針を明らかにした。また,その場合の動作特性,特に静特性について検討した。この回路方式では,1MHzのスイッチング方式の電源が実現できることを確認した。また,積分係数を適切に設計することにより実用が十分可能な出力特性が得られることを示した。 3)大脳の視覚系構造の画像処理機能を受け持つ部分のICの構成について検討した。この方式では,一度に多点の監視カメラからの画像情報を効率よく処理することが出来ることを示した。 4)大脳の視覚系構造の画像処理機能を持つICにおける火災,煙認識アルゴリズムについて検討し,煙の検出には,二値化後の画像を用いた形状抽出およびオプティカルフロート技術による動画像抽出を組み合わせることが有益であることを証明した。この方式によれば,用意した100枚のシーンに対して誤り無く煙と車を認識することができた。 5)画像監視時に画像だけを圧縮して伝送するのではなく,音も画像と共に伝送できる新しいアルゴリズムを提案し,その有効性を確認できた。
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