研究課題
我が国の工業は1960年代以降めざましい発展を遂げ、戦後日本復興の立役者になったばかりか、国際市場においても高いマーケットシェアを占め、かつその品質、顧客満足度は高く評価されるに至った。ところが、生産のグローバル化が進み、情報技術に支えられた世界的な技術革新が進むに従って、我が国の技術戦略も見直しが必要となっている。本研究は、このような背景の下で、特に我が国の製造業を支える管理技術を整理し、その有効性を明らかにすると共に、海外生産、技術移転が進んだときに生じる様々な問題を明らかにし、改めて我が国固有の優れた管理技術がこれからもグローバル世界で通用するものかどうかを検討することが目的である。昨年度に続き製品のライフサイクルと、生産過程の関係を明らかにし、さらにそれぞれの生産過程でいかなる管理技術が使われているかを整理した。さらにそれらの有効性を多くの事例から抽出し、評価を行った。他方、具体的なアプローチとして、研究領域を環境問題に広げ、今同注目されている環境問題と製造業の関わりを明らかにすると共に、環境問題解決のために適用されている管理技術を列挙し、その実施例を整理した。さらに本研究では、これまで共同研究を続けているフィンランドLappeenranta University of TechnologyのMarrku Touminenn教授を9月に訪ね、フィンランド企業での同様な問題について討議すると共に、世界有数のトラクターメーカーのVartra社の実態調査を行った。まだ国際競争力の評価にまではゆかなかったが、これまで得たデータを基に共同のワークショップでお互いの研究成果を比較した。これらは目下論文集として出版を計画しているが、年度内の国際会議でも別紙の研究発表を行った。
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Int. J of Entrepreneurship and Innovation Management Vol.7(in print)
Proceedings, the 7th Asia Pacific Industrial Engineering and Management Systems Conference 2006 Bangkok, Thailand (in CD)