研究概要 |
1)7.13新潟水害に関する災害エスノグラフィーの分析による災害過程の整理 本年度発生した7.13新潟水害について、新潟県三条市において災害対応者に対して実施されたエスノグラフィーデータ分析をおこなった。特に水害発生から被災者救助にいたる過程における消防署ならびに消防団が果たした役割についてエスノグラフィーデータの収集・整理をおこなった。 次に,得られたデータをもとに、特に災害対応組織に注目し、災害対応の意志決定過程について,その構成要素を時系列で分析した。 2)新潟県中越地震に関する災害エスノグラフィーの分析による災害過程の整理 本年度発生した新潟県中越地震について、新潟県小千谷市において災害対応者に対して実施されたエスノグラフィーデータの分析をおこなった。特に、建物被害認定調査からり災証明発行、応急修理・仮設住宅建設・被災者生活再建支援法などの一連の災害対応過程について参与観察およびインタビュー調査をおこない、エスノグラフィーデータの収集・整理をおこなった。 次に,得られたデータをもとに、災害対応の業務フローについてその構成要素を時系列で分析し、小千谷市役所における災害対応過程の解明をおこなった。 3)浜松都市圏における東海・東南海地震における被害シミュレーション これらの手法のわが国へ適用を検討するために、まず被害想定をおこなった。想定する地震災害として東海・東南海地震津波災害を選び,これらの2つの地震が同時に発生する場合、それぞれが別々に発生する場合について検討した。特に本年度は東海・東南海地震の想定被災地のなかでも浜松都市圏に注目し、その道路ネットワークの被災パターンの検討をおこなった。
|