研究課題/領域番号 |
15510150
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研究機関 | 富士常葉大学 |
研究代表者 |
田中 聡 富士常葉大学, 環境防災学部, 助教授 (90273523)
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研究分担者 |
重川 希志依 富士常葉大学, 環境防災学部, 教授 (10329576)
牧 紀男 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40283642)
川方 裕則 京都大学, 防災研究所, 助手 (80346056)
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キーワード | 災害エスノグラフィー / 災害対応業務 / シナリオ・プランニング / 新潟県中越地震 |
研究概要 |
1.新潟県中越地震の時間別・業務別対応シナリオの分析 2004年に発生した新潟県中越地震における被災地の一つである小千谷市の災害対応過程の調査をおこない、時間別・業務別の対応シナリオ作成の検討をおこなった。特に市役所の各部局における災害対応業務について、災害対策本部、建物被害認定調査からり災証明発行、避難所の運営、ボランティア、住宅の応急修理・仮設住宅から被災者生活再建支援法の適用、復興計画の策定などにおけるプロセスを分析するとともに、この地震災害におけるシナリオの同定をおこなった。さらに、小千谷市における災害対応シナリオと、阪神・淡路大震災における神戸市役所の災害対応シナリオを比較するとともに構造分析をおこない、市役所の地震災害発生時における基本的な対応シナリオを検討した。 2.シナリオの検証によるわが国の地震防災政策の課題の検討 1.で検討された地震災害時における自治体の災害対応シナリオについて、わが国の地震防災政策立案に対する妥当性や有効性の検討をおこなった。特に建物被害認定からり災証明書発行の一連業務に関する業務運用面、住宅応急修理制度と建物被害認定に関する制度面、さらに、被災者生活再建支援法に関わる業務運用・制度面について、問題点を抽出すると共に、これに対応できるような複数のシナリオの検討をおこなった。さらにこれら災害対応業務遂行に関する費用面についての検討もおこない、今後同様なシナリオで対応する場合の基礎的情報を構築した。
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