研究課題/領域番号 |
15510154
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然災害科学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
武藤 厚 名城大学, 理工学部, 教授 (90278325)
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研究分担者 |
金子 林璽 名城大学, 理工学部, 教授 (10076581)
村田 賢 名城大学, 理工学部, 教授 (30121510)
松井 徹哉 名城大学, 理工学部, 教授 (70023083)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 鉄筋コンクリート構造 / 苛酷事象 / 耐震性能 / 耐熱性能 / 耐衝撃 / 弾塑性挙動 / 地下利用 |
研究概要 |
産業用の容器構造やエネルギー施設等の重要施設においては、耐震問題以外にも種々の要因による苛酷な条件(衝撃荷重や高温問題)に対する安全性向上の観点からも、地上式から、半地下方式や完全埋設式(地下式)の検討が進められている。一方、これらの構造物に関しては、要求される耐震・耐衝撃・耐熱問題に関しての総合的な性能評価手法が確立されている段階ではない。 本研究においては、上記のような問題に対して以下のような展開を実施した。1)自然及び人為的な要因による各種の苛酷な条件下における、鉄筋コンクリート構造物の挙動評価手法の開発(主として地下式のRC構造物を対象とし、具体的には直下型を始めとする大地震、落石や近隣道路からの耐落下物による衝撃荷重や事故等による衝撃問題に対する解析手法の開発)、2)各種の高温事項に対する挙動評価手法の開発。なお、これらの問題は個別ではなく、主に対象とする耐震・耐衝撃等の動的問題は、温度依存、水分依存、時間依存、等と達成したモデル化と一貫した解析手法が要求され、本研究では、この点も含めた、包括的かつ具体的な数値解析手法を開発した。 具体的な研究内容としては、鉄筋コンクリート連続体構造に対する破壊解析手法を開発・検証・実行することで、1)安定した数値計算に基づく時刻歴の破壊解析を開発した。また、2)高温事象に関して、温度と水分の挙動を含めた詳細なシミュレーション手法を開発し、構造問題とリンクした評価を可能とした。これらにより、事故/故意による、爆発および各種の高温事象による構造物の損傷評価・耐力余裕度の評価、さらにはごの問題に対する合理的構造の瀬討を可能とするための基本的な手法を開発することができた。 耐衝撃・耐熱問題のように、苛酷な事象に対する構造物の安全性評価に関しては実験が極めて困難であり、また、従来は数値解析に際しても、計算上の不安定により定量的な評価が困難な状況であった。本研究成果により、最新の数値シミュレーション技術により、これらの問題に対して直接に定量的な評価を可能とするもので、各種の地下式構造物の安全性評価に対する意義があると考える。 今後、これらの成果の検証や応用に関して展開を実施する予定である。
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