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2004 年度 実績報告書

ゲノム進化の地球史との対比に基づく生物進化史の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15510158
研究機関北海道大学

研究代表者

渡邉 日出海  北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30322754)

キーワードヒト / チンパンジー / 祖先集団 / 有効集団サイズ / 種分化 / 比較解析 / 遺伝的多型
研究概要

総合研究大学院大学の颯田助教授との共同研究で、500万年から700万年前にアフリカ東部で種分化したと考えられているヒトとチンパンジーについて、その祖先有効集団サイズなどを推定した。用いたデータは、チンパンジーゲノム全体からのランダムサンプルデータである58,156個のチンパンジーBACクローン末端配列(BES)のデータ(Fujiyama et al.,(2002)、本研究代表者がデータ解析を担当)と、対応するヒトゲノム配列データである。BESは平均340塩基ほどの長さのDNA配列である。ヒトとチンパンジーの種分化年代を600万年前と仮定すると、他のデータセットを用いた解析を考慮に入れると、ヒトとチンパンジーの種分化後の年あたりサイトあたりの塩基置換率は0.6-0.8x10^<-9>になった。この値は、Li,1997等で示されている、広く受け入れられている値よりもかなり低い。また、祖先集団における遺伝的多型の度合いが0.33-0.51%と推定され、共通祖先の有効集団サイズは、10^5オーダーになることが示唆された。この値は、現在のヒト集団の有効集団サイズについての推定値(10^4、Li and Sadler,1991)の4から5倍に相当する。上の計算では、世代時間が進化の過程で一定であることを仮定しているが、現在のヒトの方が長い世代時間を持っていることを考慮に入れると、有効集団サイズの比はさらに大きくなると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Ancestral Population Sizes and Species Divergence Times in the Primate Lineage on the Basis of Intron and BAC End Sequences2004

    • 著者名/発表者名
      Satta Y., et al.
    • 雑誌名

      Journal of Molecular Evolution 59

      ページ: 478-487

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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