研究課題
基盤研究(C)
1.PKNの活性化をPKNの立体構造変化をもとにモニターするプローブ(NCOP)の構築。(1)PKN1の1分子内にCFPとYFPを含む種々の動物細胞発現ベクターを作成した。(2)(1)のベクターを、培養細胞に発現させ、蛍光分光光度計によりYFP/CFPによるFRETがみとめられる構築を同定した。FRET値は、PKN1のin vitroにおける活性化剤として知られる不飽和脂肪酸や低濃度の界面活性剤などの存在下で、濃度依存的に低下することを見出した。(3)(2)のベクターを種々の細胞に導入したところ、内因性のPKN1の局在と同様、細胞質にびまん性の蛋白発現が認められたが、活性型もしくは野生型のRhoBと共発現することにより、核近傍膜構造や、形質膜への移行がみとめられた。RhoBとの共発現時に、NCOPのFRET値が変化するかどうか検討したが、有意な変化は認められなかったことから、RhoBとの結合のみでは、PKN1のコンフォメーションに活性化の変化を与えるのには十分ではない可能性も示唆された。2.PKNの活性化を基質のりん酸化をもとにモニターするプローブ(NKAR)の作成。(1)ビオチンタグをつけたコンビナトリアルペプチドライブラリーを用いて、in vitroで精製PKNによるリン酸化反応を行い、特異的リン酸化モチーフの解析をおこなったところ、PKCと非常によく似たモチーフが得られた。そのわずかな違いをもとに種々の合成ペプチドをデザインし、実際にin vitroでのリン酸化レベルを検討することにより、PKC特異的にリン酸化されるペプチドモチーフを決定することに成功した。しかしながら、現在までのところ、PKN特異的なモチーフの決定には至っていない。今後解析を重ね、粗精製フラクションでのリン酸化アッセイを可能にする特異的ペプチドのモチーフを決定し、継続してNKARの作製をトライしたい。
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