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2005 年度 実績報告書

広義の里山に生息する絶滅危惧昆虫の保全生態学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15510193
研究機関大阪府立大学

研究代表者

石井 実  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (80176148)

研究分担者 広渡 俊哉  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教授 (20208896)
平井 規央  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助手 (70305655)
中山 祐一郎  大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助手 (50322368)
キーワード里山 / 里山林 / 稲作水系 / インベントリー / 昆虫類 / レッド種 / 生態学 / 生活史
研究概要

本研究では、里山林、里山草地、稲作水系において特に衰退の著しい昆虫類のうち典型的なものを選定し、それらの個体群が里山の半自然環境における自然-人間系の中で維持されてきた生態学的メカニズムを解明することにより、今後の里山環境の保全方法を探ることを目的としている。ギフチョウについては、大和葛城山の里山林(大阪府河南町)内にコドラートを設定し、4〜6月に食草(ミヤコアオイ)や蜜源植物(カタクリ)の密度、天空率、高木層や下層植生の状態などの林内環境と成虫の行動、卵・幼虫の密度と生存率の関係について調査を行った。本種については、大阪・新潟両個体群を対象に生活史形質の比較をするために飼育を継続するとともに、蛹の耐寒性について、発育段階ごとに過冷却点の測定を行った。また、気候の温暖化が本種の長い蛹期間における生存率や羽化タイミングに及ぼす影響を明らかにするために、10℃程度の穏やかな低温での蛹の飼育と定期的な発育確認の実験を行った。里山林のインベントリーについては、大阪府能勢町の三草山、深山、妙見山、竜王山、猪子峠の里山林において、里山性チョウ相の定性調査を実施した。また、三草山から半径60km以内にある近畿地方の10ヶ所の里山林を選び、チョウ類のトランセクト調査を1年間実施し、調査対象の里山林内および半径2.5km以内の植生構造とチョウ類群集の種多様性との関係について解析を行った。今年度は水生昆虫のインベントリー調査も大阪府および和歌山県の金剛・生駒・和泉山脈山麓の稲作水系において実施した。この調査では、PHや水温、電気伝導度、植生、他の水生動物などについても調査し、現在、水生昆虫の種多様度と生物・非生物要因との関係を解析している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Five new species of the genus Heliozela Shaeffer (Lepidoptera, Heliozelidae) from Japan2006

    • 著者名/発表者名
      B-W Lee, T.Hirowatari, H.Kuroko
    • 雑誌名

      Trans.lepido.Soc.Japan 57(2)

      ページ: 81-91

  • [雑誌論文] (2005) Water system of traditional paddy as an important habitat of the giant water bug, Lethocerus deyrollei (Heteroptera : Belostomatidae).2005

    • 著者名/発表者名
      Mukai, Y., N.Baba, M.Ishii
    • 雑誌名

      Journal of Insect Conservation 9

      ページ: 121-129

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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