本課題について、平成17年度の研究実績は、(1)関連文献の収集、(2)研究成果の中間報告において、以下の通りである。 (1)関連文献の収集 平成17年度は、第一次世界大戦後1923年6月9日にブルガリアで発生したクーデタ前後の国際情勢の分析に焦点をあてて研究活動を行ったため、この分野での関連資料・文献の収集を行った。また、1920年代のバルカン情勢に関しては、1990年代後半以降にブルガリアおよびマケドニア共和国で出版された史料集や研究文献の収集に成果があった。とくにスコピエの国民史研究所の協力を受け、体系的な文献収集を行うことができた。 (2)研究成果の中間報告 第一次世界大戦後のマケドニア運動の全体像を確認し、1923年6月9日にブルガリアで発生したクーデタ前後の詳細な事例研究において、マケドニア運動がブルガリア国内政治およびイギリス、フランス、ソ連などの列強による国際政治との関連の中で台頭する過程を考察した。考察にあたっては、一次史料の精査を試み、このテーマによる論文を査読付き学術雑誌に発表した(裏面に記載)。
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