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2004 年度 実績報告書

初期女子教育に果たしたミッションスクールの役割:フランス、マラヤ、日本の比較

研究課題

研究課題/領域番号 15510204
研究機関中京大学

研究代表者

平島 みさ (奥村 みさ)  中京大学, 国際英語学部, 助教授 (40296942)

キーワード女子教育 / 女性史 / ポストコロニアリズム / マレーシア / フランス / 修道会 / キリスト教 / イギリス植民地統治
研究概要

平成16年度の研究は主として、19世紀後半にフランス・マラヤ・日本の女子教育に大きな足跡を残した修道女メール・マチルド(1814-1911)の生きた時代史の検証にあてた。
1.19世紀フランスの時代背景とメール・マチルドの出身地ロレーヌ地方の地域性に関する調査。19世紀後半、フランスではパリの都市文化が花開いた時代であり、同時に植民地拡大政策、普仏戦争などが続きフランスのナショナリズムが大いに高揚した時期でもあった。象徴的なのは、メール・マチルドは仏独のナショナリズムが激突するロレーヌ地方の出身であったことである。彼女のコスモポリタンとナショナリストとしての二重性はこの地域性によって育まれたのではないか。
2.19世紀帝国主義時代のフランスにおけるキリスト教会の宣教と植民地政策との関係についての調査。フランスの植民地政策では植民地全体においてフランス語教育・フランス文化を徹底的に浸透させようとした。特に興味深いのは、フランス外国宣教会は自国の植民地領土にとどまらず要請があれば、イギリスの領土でも教育に携わっていったことである。幼きイエス会のマラヤでのミッションスクールの設立もこの一例といえよう。
3.19世紀日本の築地と横浜の外国人居留地関連に関する調査。この点については既存研究の資料収集とともに、横浜開港資料館等で一次資料にあたった。開港資料館では当時の新聞に彼女たちの横浜上陸の記録や死亡記事等も発見することができたのは収穫であった。しかし、惜しむらくは関東大震災と太平洋戦争の空襲で横浜は2度の大火に会い、学校開校当時の多くの資料が焼失して存在していないことである。この関連資料は来年度、パリの修道院本院への調査等で引き続き探索する予定である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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