研究課題/領域番号 |
15510221
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小林 富久子 早稲田大学, 教育学部, 教授 (00063751)
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研究分担者 |
勝方 恵子 早稲田大学, 法学部, 教授 (50177416)
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キーワード | ジェンダー教育 / 多文化主義 / アファーマテイヴ・アクション / キャンパス内の多様性 / 沖縄女性 / 歴史教育 / 在日女性 |
研究概要 |
本年度、小林は、8月初めの2週間、カリフオルニア大バークレー校およびミシガン大アナーバー校に出張、両校のジェンダー関連教育に多文化主義がいかにとりいれられているかの実地調査を行い、関係者の話を開いた。カリフォルニア大では女性学プログラムがエスニック研究学科との緊密な協力体制のもとで打ち建てられていることが判明。ミシガン大では、本年アファーマテイヴ・アクションに基づく入学許可の方法が逆差別にあたるとの訴えが白人女子学生によって起された結果、この裁判関連の資料が膨大であるため、その収集と分析に力を注いだ。さらに3月最終週には、ボストンで開催のアジア系アメリカ研究学会に参加し、米国のアジア系研究者たちがジェンダー、エスニシティをいかに研究に取り入れているかに関して最新の状況を把握後、再びミシガン大に赴き、キャンバス内の多様性維持の方法について調査を継続する予定である。 次に研究分担者の勝方は、現在沖縄県では、独自の教科書副読本(『琉球・沖縄史』『沖縄の文学』など)の相次ぐ出版からも伺えるように、「エスニシティ」の視点を醸成すべく文化・歴史教育がさかんに行われている状況に鑑み、県の男女共同参画室室長の金城純子さんに、県の「ジェンダー」行政の特徴や、条例設定に際しての苦心・問題点などをインタヴューする目的で、2003年12月13日沖縄に滞在。また、1月23日から三泊滞在中、(1)元沖縄タイムス編集主幹で「うないフェスティバル」実行委員長の由井晶子さんにも、インタビューを実施。さらに、(2)琉球古典料理の「五段のウトゥイムチ」の再現に成功した料理研究の新島正子さんと、インタヴューの事前折衝。(3)金城純子男女共同参画室室長とは、二度目のインタヴュー実施。 なお、在日女性関連の調査は、本年は、資料収集にとどめたが、来年度は、インタヴューを行いたい。
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