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2005 年度 実績報告書

近代日本におけるスポーツにみる性差の創造と変革に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15510230
研究機関仙台電波工業高等専門学校

研究代表者

名久井 孝義  仙台電波工業高等専門学校, 教授 (40100755)

キーワードスポーツ史 / 女性 / 日本的スポーツ / 女子柔道 / 稽古の思想 / 技術化の思想 / 科学的知と実践的知 / 文化習合
研究概要

本年度の資料収集と整理、資料分析と結果の報告は、主に以下の3点にまとめられる。
(1)日本的スポーツが近代スポーツの性差の伝統と変革に如何なる役割を果たしたのか。日本の女性スポーツ史を語る場合、この分析は不可欠であった。そこで講道館等での調査により、雑誌『柔道』などの関連記事索引の作成、記事分析を行った。この過程で福田敬子女史(現講道館9段=女性で世界最高段位、昨年度に聞き取り調査)からの聞き取り事項を文字等資料で確認・補足した。その結果、講道館女子部は昭和戦前期に本格的に組織化され、しかも嘉納治五郎の直轄のもとで展開し、拡大化する男子柔道に対して女子柔道は、嘉納柔道の理想を体現する時空であったことがわかった。なお、女子部組織化に伴って作成された講道館女子部誓文帳(講道館蔵)を発見して、昭和戦前期の女子部の実態を定量的にも明らかにした。この成果は、スポーツ史学会第19回大会で発表した。
(2)(1)との関連、さらに今日的な女子柔道の趨勢を踏まえて、女子柔道の原初形態を知るために、明治期女子柔道について上記雑誌を中心に資料分析を行った。その結果、明治期女子柔道はエリート女性が関与して「形」「乱取」「乱取試合」という多様な身体運動であったことが明らかになった。また、性差変革の基層には「稽古の思想」「技術化の思想」があることを析出した。この成果は、東北スポーツ文化研究会で発表した。
(3)性差を軸に「外来スポーツ(体操を含めて)」と「日本的スポーツ」を比較しつつ、明治期を中心に報告書を作成する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 第二次世界大戦前、女性柔道小史-「女子誓文帳」にみる講道館女子柔道にかかわった女性たち-2005

    • 著者名/発表者名
      名久井 孝義
    • 雑誌名

      スポーツ史学会第19回大会発表抄録集

      ページ: 18-19

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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