1.滝沢克己の生涯に関する学術調査については、協力者前田保と3月1日および2日宇都宮市の宇都宮小学校東校、宇都宮高等学校、同県立図書館、同市立図書館にておこなう。 2.滝沢克己のデカルト哲学・サルトル哲学研究の評価については、『デカルト「省察録」の研究』を詳細に紹介した「ルネ・デカルトと滝沢克己(中その二、その三)によって、また「ジャン=ポール・サルトルと滝沢克己(上)」によってほぼおこなった。特に前者に時間をとられ『仏教とキリスト教』の積極的な意義の解明については行うことができなかった。 3.そのカント哲学研究の評価については、「滝沢克己のカント」で行うことができた。また「バルトとピエティスムスとの関係」については、「ヤコービそしてヘーゲルにおけるピエティスムス」でその究明の入り口にまで到達したが、ピエティスムスの視点からバルト神学を考察するところまではいけなかった。 4.「滝沢克己と西田哲学・京都学派」については、担当執筆者は「西田幾多郎と滝沢克己」を執筆しつつも完成させることができなかった。滝沢克己の中期思想の成立の解明に別の角度から照明するものであったのだが。 5.滝沢克己に関わる研究書誌については、「滝沢克己関連書誌」によって刊行書籍についてはまとめることができたが、論文についてはまとめることができなかった。 6.今年度が滝沢克己の思想の研究の最終年度であるので、研究成果報告書を作成した。
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