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2004 年度 実績報告書

部派仏教と大乗の関連性に関する歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520055
研究機関花園大学

研究代表者

佐々木 閑  花園大学, 文学部, 教授 (40225868)

キーワード部派仏教 / 大乗仏教 / アランヤ / 婆沙論
研究概要

本年度は,部派仏教と大乗の関連性を解明するために,二方向からの研究を行った。ひとつは,アランヤすなわちインドの森林地帯に居住していた仏教修行者の実態の解明である。最近,学界では,アランヤに居住していた修行者は正式な比丘ではなく,在家集団であって,そのアランヤ修行者こそが大乗仏教の創始者であったという説が流布していたが,今回の研究によって,この説の論理的誤りを指摘し,アランヤ居住の修行者も正式な比丘であったことを論証した。これにより,大乗仏教は,やはり先行する部派仏教世界から直接生じたという説が確認された。もうひとつの研究は,部派仏教と大乗仏教の接点となる重要資料『婆沙論』の資料的研究である。この書は,その量の膨大さと内容の複雑さにより,本格的研究がほとんど進展していなかった。中でも,三本存在する異本の対応関係が全く解明されていないことが,最大の阻害要因であった。今回,その三本の異本を詳細に対照し,約三百箇所にわたるモザイク状の対応関係をすべて表示することができた。これにより,『婆沙論』研究は格段に進展するものと期待している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 尸陀槃尼撰『〓婆沙論』と浮陀跋摩等訳『阿毘曇毘婆沙論』の対照表2005

    • 著者名/発表者名
      佐々木 閑
    • 雑誌名

      仏教研究 33(発表予定)

  • [雑誌論文] 尸陀槃尼撰『〓婆沙論』と玄奘訳『阿毘達磨大毘婆沙論』の対照表2005

    • 著者名/発表者名
      佐々木 閑
    • 雑誌名

      竹貫元勝教授頌寿記念論集 (発表予定)

  • [雑誌論文] Aranya Dwellers in Buddhism.2004

    • 著者名/発表者名
      佐々木 閑
    • 雑誌名

      仏教研究 32

      ページ: 1-13

  • [雑誌論文] アランヤの空間定義2004

    • 著者名/発表者名
      佐々木 閑
    • 雑誌名

      神子上恵生教授頌寿記念論集

      ページ: 127-146

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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