研究課題/領域番号 |
15520056
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
諸岡 道比古 弘前大学, 人文学部, 教授 (70133915)
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研究分担者 |
山田 嚴子 弘前大学, 人文学部, 助教授 (20344583)
小池 淳一 国立歴史民俗博物館, 助教授 (60241452)
木村 敏明 東北大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (80322923)
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キーワード | 半島空間 / イタコ / カミサマ / 修験 / 漂着神 / 屋内神 / シラガミサマ |
研究概要 |
本年度の調査研究では、以下のことを行なった。 (1)これまでに収集した調査資料の分析とその結果に関する学会発表・研究会発表 日本民俗学会(2004年10月3日:於;園田学園女子大学)において研究分担者の小池淳一が「椿をめぐる祭祀-青森県夏泊半島の小祠の動態-」と題する発表を行ない、青森県東津軽郡平内町の椿神社の信仰の史的変遷を明らかにした。近世期の複数の史料の検討から里修験の管理下における信仰の実態を明らかにし、近現代における聞き書き資料から信仰の担い手の変化とその要因について分析した。同じく日本民俗学会において研究協力者の村中健大は「近世の里修験と現代の神職-青森県夏泊半島のベットウ日光院の活動-」と題する発表を行なった。修験道研究の空白地帯であった旧黒石藩領に属する平内町の里修験日光院の活動について、自身の発掘した史料から分析を行い、近世期の里修験の活動の実態を明らかにした。また、近代の社堂記録や聞き書き資料から、明治以降神職に転じた日光院の活動の変化を跡づけた。 研究分担者の木村敏明は、東北民俗の会(2004年12月18日;旭ケ丘センター)において「『さずかったカミガミ-青森県夏泊半島におけるオシラサマとリュウジン-」と題する発表を行なった。 (2)半島内陸部における調査・分析 半島内陸部の調査を行い、平成15年度に蓄積した沿岸部を中心とする調査資料と比較検討した。また、小湊住のイタコであった高橋ナヨの孫から聞き取りを行い、ナヨの残した道具類の調査も行なった。 (3)能登半島における資料調査 昭和10年代に夏泊半島に出漁していた「富山の親方」と呼ばれる漁民について、既刊資料の検討や聞き取り調査から能登半島の氷見市の漁民である可能性が高いことが判明した。氷見市の博物館、図書館、市史編纂室などで資料調査を実施した。
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