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2003 年度 実績報告書

批判的社会理論と文化的多元主義との関係につていの研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520071
研究機関盛岡大学

研究代表者

日暮 雅夫  盛岡大学, 文学部, 助教授 (70222239)

キーワード批判的社会理論 / 多文化主義 / ハーバーマス / ホネット / フレーザー / キムリッカ / 討議理論 / コミュニケーション的行為
研究概要

1、平成15年度は、批判的社会理論(ハーバーマス、ホネット等)と文化的多元主義の理論(キムリッカ、フレイザー等)における基本文献を購入し、その読解、分析、整理を行った。そしてその際考察したものを部分的に論文、共編著として発表した。文献を読む会として「批判的社会理論研究会」を組織し、15年8月、16年1月、3月に研究例会を開催し、ハーバーマスのEinbeziehung des Anderenを検討し、ハーバーマスの『事実性と妥当性』で示された社会理論がどのように展開されているかを議論した。2、15年6月に出版した共編著『批判的社会理論の現在』は、90年以降のハーバーマス、ホネットの理論の展開を分析紹介し、他の理論的諸潮流との論争を検討したものである。「序文」では共編者永井とともに全体状況を紹介した。執筆した論文「第二章、ハーバーマスにおける権利体系の再構成」では、『事実性と妥当性』におけるハーバーマスの権利論の討議理論的基礎を考察した。「第八章、批判的祉会理論の承認論的展開-アクセル・ホネットへのインタヴュー-」では、ホネットに直接インタヴューし、その理論の成り立ち、論争状況について討議している。そこでは特に、フレイザーとの「承認をめぐる闘争」についての論争を取り上げた。このインタヴューを英訳して提出し、来年出版予定のConversations with Honnethに受理された。言語人文学会で報告しその内容に手を加えて論文として発表した「ハーバーマスのコミュニケーション的行為論の基本構造-討議理論における形式語用論的アプローチ-」は、ハーバーマスの討議理論の基盤を『コミュニケーション的行為の理論』にまで遡及して解明しようとしたものである。論文「多文化主義における政治文化の問題-キムリッカとハーバーマス-」は、ハーバーマスとキムリッカの多文化主義へのアプローチの違いをその政治文化の捉え方の違いから論じた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 日暮 雅夫: "単調な原理主義と多様性ある連帯-ヨーロッパ思想史の立場から-"社会文化研究. 第6号. 125-128 (2003)

  • [文献書誌] 日暮 雅夫: "ハーバーマスのコミュニケーション的行為論の基本構造-討議理論における形式語用論的アプローチ-"盛岡大学紀要. 21. 1-10 (2004)

  • [文献書誌] 日暮 雅夫: "多文化主義における政治文化の問題-キムリッカとハーバーマス-"比較文化研究年報(盛岡大学比較文化センター). 16. 57-69 (2004)

  • [文献書誌] Axel Honneth, Masao Higurashi, Minoru Iwasaki: "The Recognition-Theoretical Turn of Critical Social Theory : An Interview with Axel Honneth"Conversations with Axel Honneth ; Critical Theory & Recognition edited by Gwynn Markle & Rasmus Willig, State University Press of New York. (2005)

  • [文献書誌] 永井 彰, 日暮 雅夫編: "批判的社会理論の現在"晃洋書房. 225 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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