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2005 年度 実績報告書

韓国・日本における弥勒の造形の変遷に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520091
研究機関東京成徳大学

研究代表者

金丸 和子  東京成徳大学, 人文学部, 教授 (60337847)

キーワード高麗時代 / 石仏 / 弥勒 / 民間信仰 / 持物
研究概要

平成17年度は、平成15、16年度に行った調査を中心に、資料の整理をして、総合的なまとめをしたいと計画した。本研究の調査は、とくに弥勒と呼ばれる高麗時代の石仏を中心とした調査であったが、それらは本来弥勒として造像されたとは限らない。弥勒であったかどうかも考慮に入れ、高麗時代の石仏の中でも、もっとも巨大で、もっとも個性的で、もっとも有名な灌燭寺の石造菩薩立像を中心に考察を深めた。
灌燭寺像を特徴付ける二重の宝蓋、高い冠、蓮華枝をもつこと、通肩の衣を着ることの特色に注目し、同じ特色を持つ他の像と比較検討した。高麗時代の仏像については今まであまり紹介されていなかったので、実際に調査すると、不正確な報告もあったと気付かされ、実際に調査する必要性を強く感じた。平成17年2月の調査では、これらの特徴を持つ麻長面長岩里菩薩坐像、広徳洞菩薩立像、桐華寺念仏庵、開浦洞菩薩坐像等を調査したので、それぞれの服制、持物、冠などを観察し、写真データを作成、整理した。また、それに加えてそれ以前に収集した資料や今年度追加購入した書籍等の図版資料も合わせて整理した。そしてさらに、三国時代の作例との比較も試みた。二重の宝蓋については、わが国の聖徳太子像や後醍醐天皇画像に見られるような巾子冠に冕冠を重ねて着用する例と同様なものと考えられる。世俗の王者でありながら仏教的要素を持ち、聖と俗がともに共存した状態と考え、論文として発表した。
その後、万治の石仏を実地調査し、その成果を加味して、3年間の研究成果をまとめ、報告書を作成した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 韓国潅濁寺石造菩薩立像の特色に関する二、三の考察2005

    • 著者名/発表者名
      岩崎和子(金丸和子)
    • 雑誌名

      密教図像 24号

      ページ: 7-21

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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