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2004 年度 実績報告書

近世後期より明治期に至るまでの読本の出板流通に関する書誌学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520106
研究機関千葉大学

研究代表者

高木 元  千葉大学, 文学部, 教授 (00226747)

研究分担者 服部 仁  同朋大学, 文学部, 教授 (20103153)
キーワード読本 / 出版・流通 / 書目年表 / 書誌 / 近世後期小説 / 受容史 / 明治期
研究概要

昨年度に引き続き第二年目に入った本研究は、従来、未調査であった読本コレクションの書誌調査を最優先して取り組むことにした。昨年度末には、在野の近世文学研究者として著名であった故林美一氏の旧蔵書を収めた立命館大学アートリサーチセンター蔵林コレクションの調査を行い、その全体像をほぼ把握した。この調査では、稀覯に属する読本や初摺本の形態が知られていなかった標目の調査をすることができた。しかし、一回の調査ではその全ての書誌調査を終えることができなかったため、夏休みに二日間の調査を行った。これによって、ほぼ読本に関する書誌調査は終えることができた。なお、この膨大な林コレクションの一部は、既にインターネット上に画像データとして公開され始めているが、今回の調査結果は勿論のこと、本研究の成果を公開することによって、資料の所蔵者に情報をフィードバックできるので、さらなる研究情報の公開を促進するため、本研究の重要性を再認識させられた。
その他の個人蔵書に関しても、例えば山本和明氏(相愛学園大学)や内田広保氏(共立女子大学)などのご協力を得て、ご架蔵本の書誌調査をさせていただいた。このような個人蔵書には、他に所蔵されていない珍しい本が集書されていることが多く、さらに広く協力を呼びかけていく必要があろう。
また、別の研究プロジェクトでフランスのパリへ資料調査に出掛けたところ、フランス国立図書館に蔵されているトロンコワ氏旧蔵書コレクションに三十標目ほどの、またギメ東洋美術館ライブラリーにも『南総里見八犬伝』など十余標目の読本が所蔵されているのを見出し、これらの書誌調査をすることができた。この経験を通じて、日本国外の図書館などに所蔵されている読本に関する調査も必要だと痛感したが、本研究の予算規模や範囲を逸脱するため、本研究の目的をより確かなものとするべく、規模の拡大を考慮しつつ、前倒し継続申請について検討することにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 『英名八犬土』(一)-解題と翻刻-2005

    • 著者名/発表者名
      高木 元
    • 雑誌名

      人文研究(千葉大学文学部) 34(未定)

  • [雑誌論文] 何故に上方で合巻が作製されなかったのか2005

    • 著者名/発表者名
      服部 仁
    • 雑誌名

      同朋文学 33(未定)

  • [雑誌論文] 『水滸後画伝』攷-草稿本をめぐって-2004

    • 著者名/発表者名
      高木 元
    • 雑誌名

      読本研究新集 5

      ページ: 241-267

  • [雑誌論文] 馬琴の流行、『八犬伝』の流行2004

    • 著者名/発表者名
      服部 仁
    • 雑誌名

      文学 五巻三号

      ページ: 120-132

  • [雑誌論文] 柳川重信の刷物と『八犬伝』の表紙2004

    • 著者名/発表者名
      服部 仁
    • 雑誌名

      東海近世 14

      ページ: 64-70

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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