前年に引き続き、柳沢家の和歌関係に焦点を当てて研究した。吉里編纂と思しい「続明題和歌集」の夏・秋歌を翻刻し「柳沢吉里編纂の「続明題和歌集-その紹介と翻刻(二)-」」として、冬歌を翻刻し「柳沢吉里編纂の「続明題和歌集-その紹介と翻刻(三)」」として論文で発表した。さらに吉保の書簡を調査。町子の生母右衛門佐に宛てた書状は、元禄十五年四月の柳沢邸罹災において焼失した古典籍(特に和歌)の再建を望む吉保の意を汲み、佐が兄弟の町尻に頼み、霊元院の指揮下に各廷臣達に書写させた三代集への礼状であることがわかった。「右ヱ門佐宛書状-柳沢家の罹災をめぐって-」として論文発表した。また口頭発表では、淑徳大学国際コミュニケーション学会(平成17年2月19日)において、「六義園-公家文化と武家文化の接点-」として口頭発表し、米国ニューヨーク・コロンビア大学における"The Tale of Genji in Japan and The World"において「江戸期の公家と武家の文化交流-綱吉の時代を中心に-」と題して口頭発表をした。
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