研究課題
平成17年度は主として以下の諸点に取り組んだ。1.プチャーチン提督の秘書として長崎に来航したゴンチャローフの『日本渡航記』にうかがわれる、ロシア人の観た幕末の日本及び日本人観2.1865年の幕府遣露留学生たちのペテルブルグでの事跡とそのロシア観3.日露関係史に直接もしくは間接に必然的に関わってくる、樺太・千島交換条約と日露戦争の有する文化史的意義4.二葉亭四迷、川上俊彦、嵯峨の屋お室など、東京外国語学校魯語科出身者のロシアとの関わり5.明治期に来日したコレンコ、グレー、ケーベルといった東京外国語学校、東京帝国大学のロシア人教師や、B・ピウスツキ、N・ラッセルのような亡命ロシア人、ポーランド人の事跡と日本観6.1917年のロシア革命後に来日した白系ロシア人の事跡調査7.日本におけるロシア語教育の歴史8.近・現代日本文学の作品に表れたロシア及びロシア人のイメージモスクワへ出かけて第5、6点について調査と資料収集を行ない、第6点に関する研究成果をベルリンの国際会議で報告した。国内では大阪府立図書館、北海道大学図書館、早稲田大学図書館、国立国会図書館、外務省外交史料館で全8点に関する調査と資料収集を行った。第5点について論文を外国と国内で各1本、第6点について論文を外国で2本、国内で1本発表した。第1〜6、8点については埼玉大学の授業で取り上げた。また日本国内在住の日本人・ロシア人研究者と2ヵ月に一度「来日ロシア人研究会」を開いて情報交換を行い、うち一度は報告をした。さらにロシア、アメリカ、ポーランド、カナダ、オーストラリアの研究者とも連絡を取り合って、情報交換をした。
すべて 2005
すべて 雑誌論文 (5件)
遥かなりわが故郷 異郷に生きるIII(単行本)
ページ: 91-102
Russian Emigrants in East Asia, Europe and the United States(Collected Papers)
ページ: 31-38
Родина : Российский исторический журнап. ОКТЯ6p6
ページ: 124-127
Известия Института наследия Бронислава Пилсудского 9
ページ: 153-191
埼玉大学紀要(教養学部) 41・1
ページ: 15-23