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2003 年度 実績報告書

19世紀後半のフランスにおける小説の受容に関する、文化史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520155
研究機関東京大学

研究代表者

宮下 志朗  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90138610)

キーワードフランス文学 / 社会史 / ゾラ / 活字メディア / 読者論 / 連載小説
研究概要

・『パン運びの女』La porteuse du painの分冊を合本したものを入手した(1200ページ)。週単位の配本による長編の頒布という形態に関して、具体的なモノに即して詳細な検討をおこなうことができた。たとえば途中でどのような広告コピーを挿入するのかといった、これまであまり検討されてこなかった事柄である。
・本研究ときわめて関係の深い、《ゾラ・セレクション》(宮下志朗・小倉孝誠編、藤原書店)の刊行のために大部分の力を注ぎ、2003年度に4編の長編小説を上梓するに至った。なお第1巻「初期作品集」の翻訳に従事したが(2004年春刊行予定)、そのいくつかは初出紙から直接訳した。
・ゾラ作品は、映画化というかたちを取ることが多い。これも「受容」の一形態とみなし、現在、データを再調査している。2004年3月13に東京日仏会館において映画会を開催(カイヤット《貴婦人たちお幸せに》、ルノワール《女優ナナ》を上映)し、合わせて、荻野アンナ、鹿島茂、小倉孝誠の諸氏とシンポジウムをおこなったが、満員の盛況であって、有意義な討議ができた。
・ゾラ・自然主義を中心として、文学・歴史学・美術史学など、さまざまな角度からアプローチした論文集を企画し、内外の専門家に寄稿を依頼した(藤原書店より2004年夏に刊行予定)。
・資料収集にも力を注ぎ、シュー『パリの秘密』、デュマ『モンテ・クリスト伯』といったベストセラーのIivraison版も安価に入手することができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 宮下志朗: "聖なる読書、俗なる読書"環(藤原書店). 14号. 124-130 (2003)

  • [文献書誌] 宮下志朗: "ボルドー本か、1595年版か-『エセー』の底本について"みすず(みすず書房). 507. 48-54 (2003)

  • [文献書誌] 宮下志朗: "岩波講座文学1-テクストとはなにか(分担執筆)"岩波書店. 310 (2003)

  • [文献書誌] 宮下志朗: "歴史学事典11-宗教と学問(項目執筆)"弘文堂. 820 (2004)

  • [文献書誌] 宮下志朗: "M・トゥルニエ『イデーの鏡』(翻訳)"白水社. 232 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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