研究課題/領域番号 |
15520168
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
稲垣 直樹 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (20151574)
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研究分担者 |
小潟 昭夫 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (40051825)
丸岡 高弘 南山大学, 外国語学部, 教授 (50199923)
レボラール パトリック 南山大学, 外国語学部, 助教授 (50329744)
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キーワード | ヴィクトル・ユゴー / ロマン主義 / ジョルジュ・サンド / テーブル・ターニング |
研究概要 |
フランス国立図書館およびパリ市営ヴィクトル・ユゴー記念館において特別許可を得て、研究代表者の稲垣直樹が主として「テーブル・ターニングの記録」関連のユゴー自筆原稿を閲覧・調査した。この調査により、「テーブル・ターニングの記録」が、従来ユゴー研究者たちが考えていたものとかなり異なる、つぎのようなテキスト生成を示していることを明らかにした。つまり、ユゴーが出席した多くのテーブル・ターニングにおいて、その最中にユゴーが自ら筆記したテキストを最優先のテキストとして、これがそのまま、公式記録とも言える「テーブル・ターニングの記録」となる、ないしは、これを尊重しながら、テーブル・ターニング中に公式記録の「テーブル・ターニングの記録」がユゴー以外の者の手で同時進行的に作成されることが行われたというものである。 平成16年10月17日に、本科学研究費補助金主催、京都大学大学院人間・環境学研究科、日本ユゴー研究会共催、フランス大使館,日仏会館,東京日仏学院後援により、京都大学において、「ジョルジュ・サンド生誕200年国際シンポジウム2004、プレ=シンポジウムin京都、ジョルジュ・サンド-ヴィクトル・ユゴーの同時代人として」を開催した。フランスからの招待参加者ブリュノ・ヴィアール(プロヴァンス大学教授)、ニコル・サヴィ(ジャック・ドゥーセ文学図書館担当官)、アンヌ=マリ・バロン(バルザック研究会副会長)の各研究発表に加えて、研究代表者の稲垣直樹が進行役として、とくにユゴーのサンドへの影響、両者の文学作品・絵画作品の特質、同時代の作家たちとユゴーの関係について多角的に討論を展開した。 フランス語による共著としてパリの出版社から本科学研究費補助金研究の成果を出版する計画であるが、その出版に向けての作業は初校を経て、現在、再校段階に達している。
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