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2003 年度 実績報告書

ウィリアム・モリスの韻文ロマンスとその文学的意義に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520202
研究機関日本女子大学

研究代表者

川端 康雄  日本女子大学, 文学部, 教授 (80214683)

キーワードウィリアム・モリス / ユートピア / ロマンス / ファンタジー / アーツ・アンド・クラフツ運動 / ジョン・ラスキン / 宮沢賢治
研究概要

二年間の研究計画の一年目にあたる本年度は、Life and Death of Jason, The Earthly Paradiseを中心に読解を進めた。同時に、韻文作品ではないが、モリスの『ユートピアだより(News from Nowhere)』の新訳を刊行した(個人訳、晶文社刊)。これには、訳者解説として「未だない・<どこにもない場所>からのしらせ」を付し、モリスのユートピア思想の今日的意義を論じた。
モリスの同時代の思想家および芸術運動との関連では、ジョン・ラスキン、およびアーツ・アンド・クラフツ運動へのモリスの影響について考察を進めた。ラスキンについては、ラスキン連続研究講座「ラスキンと建築」(ラスキン文庫主催、2003年4月12日、於市谷トモノホール)において「『ヴェネツィアの石』を読んで-ラスキンの思想を語る」を発表した。これはラスキンの主著The stones of Veniceを取り上げて、その文化史的意義を論じたものであり、モリスヘの影響についても言及した。また、アーツ・アンド・クラフツ運動との関連では、「ウィリアム・モリスとアーツ・アンド・クラフツ運動--デザイン思想と社会改革のヴィジョン」を『「インテリア」で読むイギリス小説-室内空間の変容』(ミネルヴァ書房)に寄稿した。加えて、2003年7月26日に関東学院大学で開催された「第3回アーツ・アンド・クラフツ・セツルメント国際会議」においてシンポジウム「アーツ・アンド・クラフツ運動と日本」の講師を務め、「宮沢賢治と農民芸術」を発表した。日本におけるモリス受容については、宮沢賢治のみならず、芥川龍之介への影響など、まだ十分に検討されていない部分があり、次年度にさらに考察していきたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 川端康雄: "ウォーとオーウェル"英語青年. 149・9. 20-23 (2003)

  • [文献書誌] 川端康雄: "ヴェネツィアの石の重み--解題『ベネツィアの石』"ラスキン文庫たより. 45. 1-5 (2003)

  • [文献書誌] 川端康雄: "Kenji Miyazawa and his Idea of Nomin-Geijutsu"社会情報論叢(十文字学園女子大学社会情報学部). 7. 187-195 (2003)

  • [文献書誌] ウィリアム・モリス著, 川端康雄訳: "ユートピアだより"晶文社. 382 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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