研究課題/領域番号 |
15520233
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
梅本 順子 日本大学, 国際関係学部, 教授 (40180799)
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研究分担者 |
遠田 勝 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (60148484)
河島 弘美 東洋学園大学, 人文学部, 教授 (40245329)
平川 祐弘 大手前大学, 文学研究科, 教授 (80012368)
劉 岸偉 東京工業大学, 外国語研究教育センター, 助教授 (30230874)
牧野 陽子 成城大学, 経済学部, 教授 (70165687)
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キーワード | ラフカディオ・ハーン / 再話 / エドマンド・ブランデン / 東京帝国大学 / 周作人 / 神道 / 土着化 |
研究概要 |
今年は8月に香港で国際比較文学会の大会が開催されることになっていたが、新型肺炎SARSの流行で急遽2004年へと延期になった為、大幅に予定を変更せざるを得なかった。また、2004年9月のラフカディオ・ハーンの死去百年を控え、ハーンゆかりの各地でハーン追悼の為の研究会や講演会などが、各国の研究者を招いて開催される為、その準備も平行して行われている。平川、牧野、河島は、ハーンが最初に日本に開眼した、その赴任地である松江とその周辺、とくに日本の宗教や民間信仰にかかわることになったエピソードを追って、美保関をはじめ隠岐の各地にハーンの足跡を求め、調査と資料収集を行った。その成果については、現在まとめつつある。梅本は、別の機会に、ハーンの遺族より受け継いだハーンの遺品をはじめとする貴重資料を収集していた恒文社の池田前会長が創設した、新潟県浦佐にある池田美術館のハーン資料室を訪ね、資料の収集を行った。とりわけ、西洋人のハーン評価という視点から、東京帝国大学にハーンが去って二十年の後に赴任したブランデンの視点を通して、そのハーン像を検証した。また、「帰属」という視点からハーン作品を分析し、日本人のハーン評価に関わる問題をとりあげ、日本と西洋との間にハーン評価をめぐってできた落差の背景を概観した。遠田は、ハーンの晩年の作品、とくに再話(語り直し)の作品を取り上げてその分析を行った。劉は、中国から見たラフカディオ・ハーンということで、ハーンの果たした役割を中国知識人の視点から位置付けることを行った。ヒューズは発表にはいたっていないが、当時の日本に赴任した英国人お雇い教師の研究をまとめつつある。
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