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2003 年度 実績報告書

古ビルマ語(OB)の形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520252
研究機関大阪外国語大学

研究代表者

藪 司郎  大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (30014509)

キーワード古代ビルマ語(OB) / OB:WrB(ビルマ文語)の対応 / ミャゼディ碑文 / 碑文 / 墨文 / 綴り字法 / 形態統語法 / ビルマ語系言語(Burmish)
研究概要

古ビルマ語(OB、11-13世紀パガン期のビルマ語)の資料として、石に刻まれた碑文(kyokcaa)と寺院の内壁面に書きつけられた墨文(mangcaa)とが、かなり存在する。600点以上の碑文は、拓本がとられ現代ビルマ文字に転写(翻字)し公刊されている。墨文も転写公刊されているものがいくつかある。それらの資料をもとに。12世紀を中心とするパガン期のビルマ語が総体的にどういう言語であったかを把握し、それがどのようにして形成されたのかを考察するのがこの研究の目標である。
今年度は、Luce(1981),Comparative Word-Listを参照しつつ、碑文のうち代表的なものを読み、綴り字法・語法・語句について個別的に検討した。これはOBの音韻・形態統語法・語彙を理解するためである。
最古のビルマ語資料とされる「ミャゼディ(Myazedi)碑文」(1112年、=ラージャクマールRajakumar碑文)のビルマ語は、いままで最もよく研究されてきたものであるが、依然として詳らかでない点が残っている。この碑文のOBを再点検した。
問題点がいくつか残った。たとえば、(1)OB.-o:WrB.-u(yo:yuu「取る」),OB.-u:WrB.-o(-su:-so関係助詞)(WrBはビルマ文語)(2)OB.-'aa「〜ニ」(与格)、「〜ニオイテ」(於格)、WrBには与格助詞の用法しかない。(3)OB.-ruy'e'「〜シテ〜」WrBには-ywe.i.という連続はない。(4)nhap-「捧げる、献上する」この語はWrBにはもはや存在しない。(5)4言語対照(quadrilingual)碑文のどの言語でこの碑文の草案が作成されたのか。
公刊されたミャゼディ碑文研究文献の議論を再点検するほか、ビルマのビルマ語学・ビルマ史学等の研究者の見解を直接聞くことにより、ミャゼディ碑文への理解が深まった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 藪 司郎: "ミャゼディ碑文における古ビルマ語(OB)覚書"Ex ORIENTE(大阪外国語大学言語社会学会). 11号(印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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