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2004 年度 実績報告書

中舌母音方言の体系変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15520259
研究機関高知大学

研究代表者

久野 眞  高知大学, 教育学部, 教授 (20178023)

キーワード竹富方言 / 喉頭化子音 / 鼻母音 / アクセント / 南琉球 / 八重山方言
研究概要

平成16年度は八重山方言の中から竹富島方言を選んだ。研究協力者1名を得て、臨地調査を行った。音韻・アクセント・動詞の活用などについて従来の報告にある項目を中心に調査した。
音韻については、中舌狭母音と前舌狭母音の区別がほとんどなく、従来から報告されていた、中舌母音の痕跡も観察しづらい状態であることが認められた。
個人によっては/si/・/zi/・/ci/の拍の口蓋化がやや弱く、中舌母音の面影を思わせる発音が観察されたが、音韻的な対立は完全に失われたということができる。
喉頭化子音も話者によっては非喉頭化子音との区別が曖昧になっており、伝統的な音韻体系は次第に失われつつあるという、事前の予測が確認された。
ただし、「鞍」や「枕」は[p?a][napp?a]となっていて、fからpへの変化が起きることが認められ、最近の琉球方言の音変化の議論に有力な材料を提供する資料が得られた。
鼻母音については個人差はあるものの、以前から報告されていた5種類が維持されていて竹富方言の特色となっていることが確認された。
高年層の話者5名を対象に音韻・アクセントを中心として竹富方言の特色を録音・録画した。竹富島方言の良質な音声資料が得られたことも今回の調査が初めてのことだと思われる。
この結果の一部を平成17年3,月17日〜19日にローマの日本文化会館で行われたイタリア日本語・日本語教育学会で「南琉球の音韻について」という題目で研究発表を行った。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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