平成17年度は、国内においては、これまでに引き続いて上浮穴郡久万高原町の土居家・宇和島市三浦田中家の資料を調査し、国外では、ベトナムでの調査を継続し、ハンノム院研究所並びに国家図書館において角筆文献調査を行った。 ハンノム院において調査した文献は、以下のとおりである。このうち、◎印をつけたものが、角筆らしき斜線の入った文献である。 地蔵菩薩本願経 1冊 AC139 ◎地蔵菩薩本願経 1冊 AC361 歴代名表 1冊 AC379 孔雀呪経 1冊 AC485 佛説阿彌陀経 1冊 AC185 大悲懺法 1冊 AC307 大般涅槃経 5冊 AC590/1-5 ◎大般涅槃経 2冊 AC519/1-2 大乗本生心地観経 2冊 AC690/1-2 ◎大方便佛報恩経 1帖 AC376 ◎佛説金剛経 1冊 AC373 太上感応篇 AC333 1冊 大乗起信論 1冊 AC330 大乗金剛経論 1冊 AC125 太上老君清静経 1冊 VHv1090 三字経釈義 1冊 VHv257 また、国家図書館においては、昨年度に角筆の斜線のあった妙法蓮華経R182について、さらに用例を採取した。新たに調査した文献は以下のとおりである。 明聖経 1冊 R246 明聖経 1冊 R1653 大悲心呪持詠簡法 1冊 R2247 論語集註大全 2冊 R1023/R1024 ◎地蔵菩薩本願経 1冊 R1074 ◎救 皇経 1冊 R1059 諸経日詠 R1198 ◎状元詩(幼学五言詩) 1冊 R482 金剛般若波羅密経 1冊 R2035 ◎三字経演音 R2042 幼学捷こう 1冊 R1920 幼学漢字新書 R1636 幼学五言詩 1冊 R449 明聖経 1冊 R246 金剛阿弥陀呪カン銘 1冊 R1016 今回も、角筆文字は発見できなかったが、斜線の存在は確認できた。今後、その斜線の意味の解明と更なる用例採取が課題である。
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