研究課題
基盤研究(C)
本研究は、「探索的データ解析」という統計手法が日本語研究において有効な分析ツールとなることを、これまでの計量的日本語研究の成果・知見を検証・追試することによって確認し、その上で、探索的データ解析が用意する一連の手法のうちのどれが、日本語についてのどのような調査・研究に利用可能であるのかを、独自に用意したコーパスを試料として明らかにすることによって、日本語研究における探索的データ解析の利用法を、具体的な事例に基づいた手引書としてまとめることを目的としたものである。そのために、荻野綱男編『計量日本語学集成』を中心として約1500編の計量的日本語研究の論考にあたり、探索的データ解析の適用が可能なものを選定して、検証・追試を行った。また、中学校歴史教科書や新聞コラムのコーパスを作成して、探索的データ解析による分析を行った。これらの結果を、日本語研究における探索的データ解析の有効性・必要性を記した論文2編と、探索的データ解析による日本語研究法の手引き1編としてとりまとめ、研究成果報告書にまとめた。後者の手引きには、探索的データ解析の手法のうち、日本語研究において有効と考えられる10の手法(幹葉表示、数値要約と平行箱型図、データのならし、ヒンジ散布度一定化のための再表現、抵抗直線、蛇行箱型図、ルートグラム、二元分析(中央値精錬法)、リジット解析、ロジット変換)をとりあげ、具体的な日本語研究への適用事例とともに、その利用法を紹介・解説した。
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土岐哲先生還暦記念論文集『日本語の教育から研究へ』
ページ: 227-237
"Nihongo-no Kyoiku-kara Kenkyu-e", collected papers
月刊言語 33巻12号
ページ: 90-91
Gekkan Gengo 33-12
日本語学 22巻5号
ページ: 188-199
Nihongo-gaku 22-5